2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research of two dimensional structure formation of radial electric field and turbulence transport with improved high accuracy Heavy Ion Beam Probe
Project/Area Number |
16K06946
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
清水 昭博 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00390633)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 重イオンビームプローブ / 乱流揺動 / 大型ヘリカル装置 / 二次元計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大型ヘリカル装置(LHD)において、プラズマ中の乱流に起因する電位・密度揺動を重イオンビームプローブ(HIBP)で計測することを第一の目的としている。一昨年度の負イオン源ターゲット部の改造により銀の負イオンビーム生成には成功したが、金や銅イオンビームと比較して十分な電流量を得ることはできなかった。理由としては、タンデム加速器中心部における中性ガスチャンバーにおいて、銀の負イオンから一価の正イオンへの変換効率が、予想よりも小さく最終的に必要な一価の正イオンビームが得られなかったことがあげられる。 研究方針を若干変更し、負イオン源において金や銅の負イオンビーム電流を増大させて、HIBP計測器のS/N比を増大することを目指し、新しい負イオン源を製作した。主な改造点は、負イオン源におけるフィラメントを2本から、3本に追加したことと、これまでよりも径の太いフィラメント、0.7 mmから1 mmに増加して、安定的な電流出力での運転を目指した点である。新負イオン源の主要なチェンバー部と部品は製作が完了し、テストスタンドにおいて組み立てを進めた。計画の遅れのため試運転には至っていないが、科研費による本研究課題としては、新負イオン源が組み上がった段階に達した現状で一旦終了とする。 他方、電位の二次元計測については、LHDにおける現状のHIBPシステムで、プローブビームのエネルギーを一ショットごとに変更し、ショット中はビームの入射角を変更することによって実施した。S/N比の不足により乱流に起因する揺動の計測は困難であったが、高エネルギーイオン粒子によって駆動される幾何学的音響モードの電位揺動について、二次元構造を計測した。電位についてm=0の構造を確認し、密度についてはm=0とm=1の両方が存在することを確認した。
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