2018 Fiscal Year Annual Research Report
Electrochemical performance and hydrocarbon tolerance of metal-oxide composite electrode catalyst for a SOFC anode
Project/Area Number |
16K06978
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
波岡 知昭 中部大学, 工学部, 准教授 (90376955)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 固体酸化物形燃料電池 / 燃料極 / 電極触媒 / コンポジット化 / ユビキタス元素 / 複合酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
高性能・高寿命・高い炭素耐性を有する固体酸化物形燃料電池の電極触媒として、電極触媒と機能性酸化物とのコンポジット化による高性能化を提案している。我々はすでにNi-CeO2コンポジットが高い発電性能と炭化水素燃料耐性を示すことを明らかにしている。そこで本研究では、ユビキタス元素をコンポジット化することで、コストと性能を両立する電極触媒の創製を研究の目的とした。本研究では、電解質としてはScSZ、空気極にはLSMを用いた。また作動温度は900℃、燃料は3%加湿水素を用いて発電性能の評価を行った。 Niの代替としてFeを選び、FeとCeO2のコンポジット化が発電性能に及ぼす影響を評価した。Feのみを電極触媒として使用した場合、1秒程度の直流分極でも、その前後でインピーダンスが25倍以上に増加し、実質的に発電は困難であった。一方、グリシン硝酸塩燃焼法にてFeにCeO2を20 mol%から30 mol%添加した電極触媒は、実用上問題ない程度まで過電圧を低減させることが可能で,10時間以上発電を継続させることができた。特に低電流密度条件ではNi触媒を用いた場合と遜色ない性能を発揮することがわかった。 またCeO2の代替物質として、TiO2とMnOの検討を行った。Ni-TiO2コンポジットおよびNi-MnOコンポジットを用いて発電性能の評価を行ったところ、Ni-CeO2コンポジット電極触媒を用いた場合の発電性能には達しなかった。TPR分析の結果、Ni-CeO2の還元ピークと比べNi-TiO2やNi-MnOのピークは100℃以上高温側にシフトした。またXRD分析の結果Ni-TiO2とNi-MnOは酸化雰囲気下で複合酸化物を形成していた。複合酸化物の形成により、Niが難還元性となり、このことが電極触媒活性能の低下を引き起こしたものと考えられる。
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Research Products
(3 results)