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2017 Fiscal Year Research-status Report

摂食に伴う不快情動の発動を担う神経基盤とその冗長性の解明

Research Project

Project/Area Number 16K07024
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

田中 大介  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90456921)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords味覚 / 情動 / c-fos / 扁桃体 / 前交連後脚介在核
Outline of Annual Research Achievements

本研究計画においては、元々、不快反応と高い相関を示す腹側淡蒼球、扁桃体レンズ核下部および前交連後脚介在核におけるc-fos細胞に注目していたが、その後の解析で腹側淡蒼球や扁桃体レンズ核下部よりも、扁桃体中心核においてより不快反応と高い相関を示すc-fos細胞が見つかったため、平成29年度以降は特にこの扁桃体中心核および前交連後脚介在核におけるc-fos細胞に注目していくことにした。そして予定通り、これらc-fos細胞の活動が、不快反応に「必要十分」であるかどうかを明らかにすることを目指した。
まず「必要」条件については、昨年度、CNOそのものによって摂水行動が抑制される影響が見られたため、CNO量の最適化を行った結果、1mg/kgの投与量では、GFPを導入したネガティブコントロールでは摂水量が変わらなかった一方、hM4Diを導入した場合は摂水量が抑制されることが明らかになった。この結果は、想定していた効果と真逆の効果であり、この方法では我々が注目している細胞以外の活動も抑制してしまっているために、想定外の影響が見えてしまっている可能性が考えられた。従って「必要」条件の検討においても、「十分」条件と同様に、c-fos細胞特異的な操作が必要であると考えた。尚、平成29年度は主に「十分」条件の検討を目指し、まずその実験のために必要な、キニーネ刺激依存的な組換えを誘導するための条件検討を行う予定であったため、「必要」条件の検討のためにも「十分」条件検討のためにもまずはキニーネ刺激依存的な組換えを誘導できる条件検討を優先的に行うことにした。その結果、前交連後脚介在核において、水刺激に比べてキニーネ刺激により有意に多くの組換わり細胞を検出することが出来た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前年度から引き続き、新しい実験に伴う技術的な問題を少しずつ解決してきている。前年度問題になったCNO量については、そのものによる影響が出ないが、hM4Diを介した影響が見える最適量が決まった。その結果、意外にも想定していた結果とは真逆の結果が出たため、現在さらに精度の高い方法でその結果の再現性を確かめようとしている。実験を進めるにつれ、過去の報告を元に当初想定していたよりも、刺激依存的な組換えを誘導することが難しいことが明らかとなったが、丁寧に条件検討を進めた結果、少なくともc-fos-CreERT2マウスを用いることで前交連後脚介在核でキニーネ刺激依存的な有意な組換わりを検出することができるようになった。

Strategy for Future Research Activity

刺激依存的に組み換えが起こった細胞の活動の、刺激依存性の確認と、それら細胞の行動レベルでの機能を評価していく。まず刺激依存性の確認のために、組換えを誘導した個体で、その誘導時に与えたのと同じ刺激を与えた後に脳を固定し、IEGの発現を確かめる。組換わりのマーカーであるGFPとIEGの発現が100%一致しているのが理想的ではあるが、過去の知見をベースに考えるとIEG/GFPおよびその逆が30-40%程度のoverlapになる可能性が高い。これら確認で有意なoverlapが確かめられたら、それら細胞で、神経活動により発現が誘導されるCre依存的にhM4DiまたはhM3Dqを発現させ、CNOを投与することでそれら細胞の活動をそれぞれ抑制または活性化した場合の行動レベルでの機能評価に進む。行動レベルでの評価は味覚反応テストおよび摂水行動テストを行う予定である。

Causes of Carryover

予定よりも試薬の費用が安く済んだため。翌年度、予定よりも費用が高い場合に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Expression of gustatory “disgust” reactions recruit specific amygdaloid nuclei in mice2017

    • Author(s)
      Tanaka DH, Li S and Tanabe T
    • Organizer
      The 40th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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