LIM蛋白ZNF185-上皮間葉転換機構のヒト膵癌肝転移マウスモデルを用いた解析

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K07096
• Research Institution: Tokai University
• Principal Investigator: 古川 大輔 東海大学, 医学部, 助教 (70459478)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平岡 伸介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40276217) ; 千々和 剛 自治医科大学, 医学部, 講師 (70642180) ; 河村 大輔 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (10776082)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: ZNF185 / 膵癌 / 上皮間葉転換

Outline of Annual Research Achievements

がん患者由来ゼノグラフト(PDX)の膵癌株10例を選択しゲノム解析結果およびインタラクトーム解析結果と転移能を比較検討している。その中で特にEGF-EGFR相互作用に注目しZNF185発現との関連を検討している。また、PDXの免疫組織学的解析を進め上皮-間葉転換について検討中である。臨床症例との検討においてはZNF185の細胞内局在が、単変量解析、多変量解析により予後不良因子であった。大腸癌切除例の免疫組織学的検討では、腫瘍先進部の腫瘍細胞（特に分化度が低下した腫瘍細胞）でZNF185発現が多くみられるとこを発見した。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

細胞株より、より癌本来の性質を維持していると考えられるPDXから解析を開始し、10例ほどのゲノム解析が終了している。複雑な臨床経過と抗がん剤感受性結果の評価に時間を要している。膵癌以外の癌、肺癌・胃癌などについてもZNF185と臨床予後の相関が示唆されているので、対象を拡大することを検討している。

Strategy for Future Research Activity

病理組織解析の終了したPDXから高転移性細胞株樹立を試みる。これらのゼノグラフトモデルを作成しインタラクトーム解析結果を比較し変化を観察する。おおむね1年程度かかる見込みである。

Causes of Carryover

PDXを用いた解析から実施し、今後細胞株の樹立を進めることとなったため、細胞株購入費用が不要となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

PDXから細胞株樹立することにより研究対象症例が増加するため、ゲノム解析費用に充当する予定である。

Research Products

• [Presentation] Zinc finger protein 185 is a key molecule of liver metastasis in colon cancer. (2016)
  • Author(s): Furukawa D, Chijiwa T, Matsuyama M, Mukai M, Matsuo E, Nishimura O, Kawai K, Suemizu H, Nakagohri T, Yasuda S, Shimada K, Hiraoka N, Nakamura M.
  • Organizer: AACR Anual Meeting 2016
  • Place of Presentation: Ernest N. Morial Convention Center New Orleans
  • Year and Date: 2016-04-16 – 2016-04-20
  • Int'l Joint Research