2019 Fiscal Year Annual Research Report
Studies of prerequisites for ETB agonists to accelerate anti-cancer therapy
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16K07172
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土井 知子 京都大学, 理学研究科, 准教授 (00397580)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ペプチドGPCR / シグナル伝搬 / 受容体薬理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ペプチドリガンド変異体を用いて、ETBR に対する結合親和性並びにETBRを介する3量体Giタンパク質の活性化能を測定した結果、ET-1のD8, L17, D18, I20, W21を介する相互作用は高い結合親和性やGi活性化に貢献している一方、ET-1のヘリカル領域にあるY13, F14は、ETBRの細胞外に近い領域と相互作用して受容体のフル活性化に重要であることが分かった。この結果を確認するために、Y13, F14と相互作用するETBRのN末領域や細胞外側に近いTM7領域の各残基の変異体のGi活性化を調べた。評価系は、動物細胞HEK293T細胞に変異ETB受容体とGi2アルファサブユニットを共発現させた細胞膜を用いた。各変異受容体によるGタンパク質活性化能を調べたところ、Y13と相互作用する残基の変異体P93A, I94A, 93/94A, 93/247Aは活性化効率が60%程度に減少し、F14と相互作用する残基の変異体L361/L364Aはリガンド活性化濃度が上昇し、ペプチドリガンド変異体の結果とよく対応することが分かった。 さらに、同様な細胞膜評価系を用いて、受容体膜貫通領域内にある水素結合ネットワークを構成する残基の変異体、N119A, D147A, S184A, W336A, N378A, S379A, N382AのGタンパク質活性化能を調べたところ、水素結合ネットワークを構成するこれらの相互作用は受容体のフル活性化に必要であり、特に直接相互作用するN119, D147, N382は、活性化構造の形成に必須であることが明らかとなった。 これらのリガンド―受容体間の相互作用の役割は、ETBRの活性化機構を示唆するとともに、今後の新たなアゴニスト設計に重要な情報となる。
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Research Products
(1 results)