2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K07194
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森田 純代 群馬大学, 生体調節研究所, 研究員 (40589264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑田 出穂 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (50212147)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
C57BL/6J(B6)マウスは高脂肪食により肥満や2型糖尿病になりやすく、長年代謝研究に用いられてきた。私達は、食事誘導性肥満になりやすいB6 と食事誘導性肥満になりにくいPWK を交配することで、食事誘導性肥満は父親から遺伝することを見出し、さらにこの現象は父性インプリント遺伝子であるIgf2 とPeg3 の発現と関係していることを見出した(Morita S, et al.2014)。父親由来アレルにおける発現変化が食事誘導性肥満と耐糖能異常を引き起こすという仮説をたて、父性遺伝する食事誘導性肥満のさらなる解析を行うためマウス白色脂肪組織における次世代シーケンサを用いたRNA-seq 解析を行い、何が次世代に伝わっているのか、その原因となるものは何かを明らかにしようとした。
1:食事誘導性肥満になりやすいB6、 2:食事誘導性肥満になりにくいPWK、 それらを交互に交配した3:(PWK×B6) F1 と4:(B6×PWK) F1 の2種類のF1 を作成し、白色脂肪組織における次世代RNA-seq解析を行い、父性遺伝する食事誘導性肥満の検証を行った。その結果、B6の父親アレル依存的に炎症やmetal ion transport、ciliumに関連する遺伝子発現変化が見られたが、PWKが父親の場合にはそのような発現変化は見られなかった。 食事誘導性肥満になりやすいB6と食事誘導性肥満になりにくいPWKの白色脂肪組織について解析を行った。PWKの白色脂肪組織ではUCP1の発現が非常に高いことが明らかとなった。PWKがHFD摂取しても太りにくいのはこのことによるかもしれない。また父親由来あれるがB6であるとUCP1の発現が低い。父性遺伝する高脂肪食肥満の要因となると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1:食事誘導性肥満になりやすいB6、 2:食事誘導性肥満になりにくいPWK、 それらを交互に交配した3:(PWK×B6) F1 と4:(B6×PWK) F1 の2種類のF1 を作成し、白色脂肪組織における次世代RNA-seq解析を行い、父性遺伝する食事誘導性肥満の検証を行った。そして、父性遺伝する遺伝子群、さらに、食事誘導性肥満になりにくいPWKにおける遺伝子発現の特徴をとらえることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代RNA-seq解析より、食事誘導性肥満に関連する遺伝子を明らかにしてきた。それらのノックアウトマウスを作成していく予定である。
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Causes of Carryover |
使用する予定だった必要試薬の量が少なくてよかったため。 マウスや必要試薬を購入予定である・
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