2018 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between activity and groups of metabolic pathways
Project/Area Number |
16K07223
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
金谷 重彦 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (90224584)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | 代謝マップ / グラフコンボリューションネットワーク / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルカロイド化合物の代謝経路と生物活性の関係性を解明するために、まずはじめに、文献調査にもとづいてアルカロイド化合物の代謝マップを作製した。 現在までに、18000種のアルカロイド化合物が収集され、KNApSAcK Core データベースに格納されている。一方で、生合成経路が既知のアルカロイド化合物は、千に満たない。そこで、これら18000種のアルカロイド化合物の生合成開始物質を推定する目的で、深層学習の一つである分子グラフ・コンボリューション・ニューラル・ネットワーク(MGCNN)を活用した。MGCNNにおいて、原子を頂点、結合を辺とみなしたグラフにより化合物を取り扱うことができる。また、通常の深層学習における畳込み処理とプーリング処理を、グラフにおける原子の隣接性を考慮してMGCNNモデルを構築できる。本研究では566種の化合物により、MGCNNモデルを構築し、KNApSAcK Coreデータベースに登録されている18000種のアルカロイド化合物に対して、生合成開始化合物の予測を行った。なお、データ数の制限から15種の生合成開始物質についてのMGCNNモデルを構築した。
化学構造をケミカルフィンガープリントにより構造表現を活用した通常のニューラルネットならびにランダムフォレストに比べて、MGCNNモデルにおける認識率は遥かに高く97.5%であった。アルカロイドに関わる代謝マップを整備したことにより、例えばnarcotic (M76)、antidiarrheic (M34)といった神経系に作用する植物代謝モデュールを抽出することにも成功した。このように、代謝データの構築、深層学習による分類、活性情報という3つの基盤を活用することによる、生合成代謝経路と生物活性の関係を解明する生物間相互作用への新たな研究パラダイムへとさらに研究を進めるべきであると確信した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Molecular components of arabidopsis intact vacuoles clarified with metabolomic and proteomic analyses2018
Author(s)
M. Ohnishi, A. Anegawa, Y. Sugiyama, K. Harada, A. Oikawa, Y. Nakayama, F. Matsuda, Y. Nakamura, R. Sasaki, C. Shichijo, P. G. Hatcher, H. Fukaki, S. Kanaya, K. Aoki, M. Yamazaki, E. Fukusaki, K. Saito, T. Mimura
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Journal Title
Plant Cell Physiol.
Volume: 59
Pages: 1353-1362
DOI
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