2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of inventory for marine actinomycetes and preservation of new species
Project/Area Number |
16K07229
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山村 英樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70516939)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 放線菌 / 分類学 / 新種保全 / 海洋 / 土壌流出 |
Outline of Annual Research Achievements |
亜熱帯島嶼の近海では赤土の流出により土壌に由来すると考えられる微生物群が海洋に流出していると考えられる。本年度は石垣島の海域から分離された放線菌のうち、新種と考えられる相同性を示したBlastococcus属2株、Streptomyces属3株、Nocardia属2株の計7株について系統解析を行った。 【系統解析】解析対象とした3属7菌株について16S rDNA配列を用いた詳細な系統解析を行ったところ、分離株Blastococcus sp. ROH108株はBlastococcus endophyticusと近縁であった。分離株Streptomyces sp. ROI102株はStreptomyces avicenniaeと最も近縁であり、この2種で単一のクレードを形成していた。他の分離株2株はStreptomyces burgazadensisと近縁であったが、国内で基準株を入手する事が難しく、以後の分類研究には用いなかった。Nocardia属2株はともにNocardia xestospongiaeと近縁であることが分かったが、培養が難しいため、以後の分類研究には用いなかった。 【生理性状試験】分離株Blastococcus sp. ROH108株はロイシンアリルアミダーゼを含む5種類の酵素活性が陽性であり、エステラーゼリパーゼを含む3種類の酵素活性は微弱な陽性反応を示し、アルカリフォスファターゼを含む11種類の酵素活性は陰性であった。近縁種と比べ3%NaClを含有する培地において特に生育が良いことが分かった。一方、分離株Streptomyces sp. ROI102株は40℃での生育、5%NaCl含有培地での生育、硝酸塩の還元、硫化水素の発生などにおいて近縁種S.avicenniaeと明確に区別する事ができた。
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