2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K07247
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
矢野 真人 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20445414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 佳芳 (早川佳芳) 新潟大学, 医歯学総合研究科, 日本学術振興会特別研究員 (60397320)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | RNA結合蛋白質 / HITS-CLIP / 翻訳制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞における蛋白質合成は、様々な精神・神経疾患と関わりが強く注目を集めている。その一方で、生理学的条件下の個体レベルでの翻訳制御解析は、他の階層における遺伝子発現解析と比べ技術的に困難であった。本研究では、神経特異的に発現する翻訳制御因子として知られるRNA結合蛋白質Elavlファミリーのうち、特徴的な発現パターンを有するElavl2に着目し、Elavl2欠損マウス脳を研究材料として、Elavl2依存的な翻訳制御プログラムの解明を目指した解析を行ってきた。生体脳より直接、包括的Elavl2-RNA相互作用マップ解析(HITS-CLIP法)を行い、Elavl2の標的遺伝子群の同定を行った。それに対し、翻訳中のmRNAプロファイリングを、CLIP解析と同様にマウス脳から直接、包括的定量的解析技術(in vivoポリソームプロファイリング法)により、マッピングを行った。以上の二つのオミクス技術を組み合わせた統合的解析により、脳組織そのものを扱った生体内翻訳制御解析システムの構築を行った。さらにElavl2蛋白質依存的な翻訳制御メカニズムの解明を目指した研究を行ってきた。さらにElavl2欠損マウスを用いた、Elavl2標的遺伝子群を介した生物学的意義の解析を行い、翻訳制御による神経細胞における役割について解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HITS-CLIP解析および胎児脳から翻訳中mRNAのライブラリーの解析などの遺伝子解析手法について順調に解析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの解析データをもとにバイオインフォマティクス解析で予測された制御ルールについて、生化学的解析手法を用いて、翻訳効率制御機能を精査する。さらにElavl2欠損マウスを用いた細胞機能の役割ついても検証していく予定である。
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Research Products
(5 results)