2017 Fiscal Year Research-status Report
マクロファージのグアニリンとその受容体によるエネルギー代謝調節機構の解明
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16K07300
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
秋枝 さやか 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 准教授 (20549076)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肥満 / マクロファージ / 脂肪細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、マクロファージ特異的に生理活性ペプチドであるグアニリンとその受容体であるグアニル酸シクラーゼC(GC-C)を高発現させたダブルトランスジェニックラットを作出し、同ラットは高脂肪食に対して肥満や脂肪肝を呈さない肥満抵抗性の表現型を示すことが明らかにしてきた。また、in vitroの実験において、グアニリン/GC-C発現マクロファージと脂肪細胞を共培養すると脂肪滴の蓄積が抑制されることやマクロファージのグアニリンとGC-Cをノックダウンすると脂肪滴の蓄積が回復することを明らかにしてきた。さらに、グアニリン/GC-C発現マクロファージの培養液で脂肪細胞を培養すると、脂肪滴蓄積抑制と脂肪酸合成酵素(Fasn)の発現が有意に低下することから、グアニリン/GC-C発現マクロファージが分泌する何らかの液性因子が脂肪細胞に作用し、脂肪滴の蓄積を抑制させることが示唆された。そこで、申請者は、グアニリン/GC-Cダブルトランスジェニックラットの腹腔内マクロファージを回収し、DNAマイクロアレイ解析により発現遺伝子を網羅的に解析し、その中でシグナルペプチドを有するペプチドやタンパク質を調べたところ、いくつかの候補因子が検出された。現在、それらの候補因子を含む培養液で脂肪細胞を培養し、脂肪滴蓄積抑制効果やFasn mRNAの減少を指標に確認を行っている。さらに、同定された液性因子の作用機序を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画どおりに実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に沿って、研究を進める予定である。
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