2016 Fiscal Year Research-status Report
Long-term eco-evolutionary impacts of the mycorrhiza on plant population dynamics
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16K07503
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
シェファーソン リチャード 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10747108)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 種間関係 / 菌根共生 / 個体群統計学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の2016年度の目標は、(1)本プロジェクトで扱っている植物個体のモニタリング、(2)各野外調査地での新しいコホートの設定とそのモニタリングだった。野外調査は6カ所で行い、特にエストニアの北東(Johvi)、西の島(HiiumaaとMuhu)、エストニアの西海岸、南エストニア。目標(1)はすべての調査地で達成できた。目標(2)に関しては、4つの調査地で実施できたが、残りの2つの調査地では個体群が縮小したため、新しいコホートを設定できなかった。この野外調査で、5年間で960個体のデータを取れました。現在までに得られたデータを使用し予備的な解析をしたところ、生物共生(特に、菌根共生)が植物に適応的だという証拠をとらえることができた(-bet-hedging進化仮説には、まだ確たる証拠が存在していない)。すでに興味深い結果が得られたところだが、データが一年増えた時にも、この仮説を支持するようなデータが得られるかは未確認である。気象の変化は短いプロジェクトに測りにくいので、この研究に与える追加一年の影響は大きくなれます。 さらに、現在までに得られたデータからの知見と、植物休眠のmeta-analysisを統合する解析が済んでおり、近日中に論文を執筆し投稿する予定である。この論文には、特にコントロールデータを使って、他の90種のデータとのmeta-analysisです。この解析に、今の研究を目標されている種の休眠は、他の植物と比べたら、少し短いです。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、ほぼスケジュール通りに進んでいる。現在までに、過去に行ったプロジェクトで得られたものを含め6年分の個体群統計学的なデータが得られている。本年度は、研究対象としていた6野外調査地のうち2つの調査地で個体群が縮小したため、これらの個体群で新しいコホートを設定できなかった。今年度これらの個体群が回復していればあらためてコホートを設定する予定だが、個体群回復が見られない場合は、新たに2つの調査地を設置する予定である。このように、本研究の進捗状況は現在おおむね良好である。これまでに得られたデータを用いて早急に論文を発表することを望んでいるが、2017年度中に得られるデータを待って論文執筆をする。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、再びエストニアの野外調査地において最後の個体群モニタリングを行う。2016年度、個体群縮小のため2調査地でコホート設定ができなかったことを受け、その補てんとしてコホートの追加をする。さらに、野外調査地にて土壌と根のサンプルを採取し、研究室に持ち帰る。土壌サンプルに関しては化学的組成分析を行い、根サンプルに関しては菌根感染の分析を行う。2017年度の後半に、統計学的な解析を始め、論文執筆を行う。本研究で得られた成果を、日本生態学会大会、アメリカ生態学会大会、イギリス生態学会大会で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
This is a small portion left over due to lower amounts paid on some small items.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
土のサンプルの分析のために使います。
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