2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of PAL gene family in rice
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16K07553
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺石 政義 京都大学, 農学研究科, 講師 (80378819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥本 裕 京都大学, 農学研究科, 教授 (90152438)
森 直樹 京都大学, 農学研究科, 教授 (30293913)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | イネ / チロシン / フェニルアラニン / 酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
イネジャポニカ品種である日本晴およびインディカ品種であるカサラスの組織からRNAを抽出しそれぞれ9つのPAL様配列をサブクローニングした後、pColdベクターに導入した。大腸菌宿主で発現した組換えタンパク質を用いて、フェニルアラニンもしくはチロシンを基質として酵素反応を行い、反応物を液体クロマトグラフ質量分析計で解析した。日本晴由来のPAL(フェニルアラニンアンモニアリアーゼ)様配列のうち、染色体11および12に座乗するPAL様配列を除いた7つの配列でPAL活性が確認された。TAL(チロシンアンモニアリアーゼ)活性は、染色体4、11、12に座乗する6つの配列で確認された。また、TAM(チロシンアミノムターゼ)活性は、染色体12に座乗するPAL様配列のみで確認された。カサラスのPAL様配列については、欠失している染色体12のPAL様配列を除いて、PAL活性およびTAL活性に関して日本晴の対応するそれぞれの配列と同等の活性を確認することができた。以上のことから、イネのPAL様配列は、多くがPAL活性とTAL活性をともに有していることが判明した。また、TAM活性は染色体12に座乗するPAL様配列のみで確認でき、Yanら(2015)の結果を追認することができた。PAM(フェニルアラニンアミノムターゼ)活性は調整した組換えタンパク質で有することを確認することは出来なかった。PAM活性をもち、βフェニルアラニンを生合成する遺伝子の特定を行うことは出来なかったが、染色体12のPAL様配列はPAL活性およびTAL活性をもたず、TAM活性のみを有することが明らかとなった。
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