2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a rice gene targeting with autonomous self-marker free system as a new breeding technique
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16K07560
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
寺田 理枝 名城大学, 農学部, 教授 (30137799)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / ターゲティング / イネ / トランスポゾン / OsRac1GEF1 / 耐病性 |
Outline of Annual Research Achievements |
イネターゲティング法によるゲノム編集を介した新規育種法の確立を目指して、相同組換えによる標的遺伝子編集後に継続して標的遺伝子に挿入されたポジティブ選抜マーカーをトランスポゾンAc/Dsの脱離誘導によって削除し、1回の形質転換で標的遺伝子の編集と不要配列の削除を行った変異イネを作出できる迅速育種法の開発を継続した。ヒートショックpHSプロモーターの制御下で、イネに最適化したコドンを用いたAc強化型(AcTPase4x)遺伝子を介したDs脱離誘導を確認した結果、標的遺伝子として耐病性の制御遺伝子OsRac1GEF1(S549D)についてターゲティング形質転換を行い、ポジティブ選抜マーカーの削除に成功し、S549Dゲノム編集のみを持つイネ系統が得られた。これまでの1系統に加えて20系統以上の変異カルス系統を得て、約15系統の独立のOsRac1GEF1(S549D)改変イネを育成し、3系統でT1種子稔性を確認した。さらに育成を進めることで、多数のOsRac1GEF1(S549D)改変イネが得られる可能性が高い。Ac/Ds脱離による選抜マーカー削除の条件検討では42℃40分、60分処理で選抜マーカー削除が確認できているが、OsRac1GEF1(S549D)ゲノム編集イネの再分化と稔性の低下が見られたため、37℃40分処理での選抜マーカー削除も継続した。 OsRac1GEF1(S549D)改変イネについて系統数を増やし、これまでの1系統に加えて3系統についても、紋枯病耐性について、耐病性の接種試験を行った結果、OsRac1GEF1(S549D)改変ホモ型と分離野生型の比較を、病斑長、病斑数、qPCRによる紋枯菌の増殖抑制について行った結果、全ての系統についてOsRac1GEF1(S549D)改変ホモ型イネで耐病性の強化を確認した。
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