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2016 Fiscal Year Research-status Report

ツツジ亜属種におけるCCD4遺伝子の発現と常緑性黄花ツツジ育種への応用

Research Project

Project/Area Number 16K07602
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

嬉野 健次  琉球大学, 農学部, 准教授 (10333759)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮島 郁夫  九州大学, 熱帯農学研究センター, 准教授 (20182024)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
KeywordsCCD4 / ツツジ / 黄色花 / カロテノイド
Outline of Annual Research Achievements

常緑性黄色花ツツジの作出を目的とした常緑性のツツジ亜属種と落葉性で黄色花のPentanthera亜属種との亜属間交配で得られた実生の黄色花色は,ツツジ亜属種より遺伝したCCD4の高発現のため退色化する.一方,キレンゲツツジでも常緑性ツツジと相同性が非常に高いCCD4遺伝子が存在し,その発現量は低いながらも認められていることから,この両親間の発現量の差が何に起因するのかを明らかにすることは重要である.よって,本年は,すでにCCD4遺伝子の塩基配列を明らかにしているツツジ亜属種の白花ミヤマサツキとPentanthera亜属種の黄花キレンゲツツジについて,CCD4発現量の差をもたらす要因を明らかにするために,翻訳開始点より下流側のゲノム構造解析を行った.その結果,両種とも2つのイントロンが存在したが,両イントロンともキレンゲツツジの方が塩基配列が長かった.このことから,イントロンの長さの違いが発現量に影響している可能性が考えられた.
次に,CCD4の発現量の低いツツジ亜属種の探索を目的に,ツツジ亜属の18種計31系統の開花当日の花弁を用いて,リアルタイムPCRによりCCD4遺伝子の発現解析を行った.その結果,Pentanthera亜属のレンゲツツジの発現量を1としたときの相対的発現量は,レンゲツツジの発現量に比べいずれも高かったが,その相対的発現量は10倍から100倍まで変異した.ツツジ亜属のうち,発現量が最も低かったのはサキシマツツジで,ついでチョウセンヤマツツジ,サツキ,ヤクシマヤマツツジであり,これらは,いずれもレンゲツツジの10倍前後であった.以上のことより,CCD4の発現量は,ツツジ亜属種内で大きく異なることが明らかとなった.また.これらの種については,CCD4遺伝子の塩基配列を調査しているところである.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ミヤマサツキおよびキレンゲツツジのCCD4遺伝子について,翻訳開始点より下流側のゲノム構造解析が終了したこと,ツツジ亜属の18種計31系統の開花当日の花弁のCCD4遺伝子の発現解析を行ったこと,さらに,これらの種のうち11系統についてCCD4遺伝子のクローニングおよび塩基配列の解読が終了している点から,おおむね順調に進んでいると判断した.

Strategy for Future Research Activity

本年は,ツツジ亜属種とPentanthera亜属種とのCCD4発現量の差が,翻訳開始点より上流域(シスDNAエレメント)での塩基置換や挿入,欠失の存在などによりもたらされているかを明らかにするため,キレンゲツツジおよびミヤマサツキのCCD4のcoding領域の塩基配列をもとにプライマーを(2もしくは3種)作成し,ゲノムウォーキングキットをもちいてプロモーター領域を含む翻訳開始点より上流域の単離する.得られた産物をTAクローニング法でクローニングし,塩基配列を決定する.
さらに,花弁内におけるCCD4の発現量とカロテノイド含量との関係性の解明のために,昨年CCD4遺伝子の発現解析を行ったツツジ亜属18種計31系統およびPentanthera亜属種について,開花当日の花弁内のカロテノイド含量および組成を調査する.また,これらの種のCCD4発現量の差の要因を明らかにするため,いくつかの種については,翻訳開始点より下流側のゲノム構造解析を行う.
さらに,昨年の実験でCCD4の発現量が最も低かったツツジ亜属種サキシマツツジについて,キレンゲツツジとの亜属間交配を行い,両者の交雑親和性およびアルビノ実生の出現の頻度を調査する.

Causes of Carryover

28年度,ツツジ亜属種18種31系統についてCCD4遺伝子のクローニングおよび塩基配列の解読を優先し,予定していたゲノムウォーキングによるプロモーター領域の解析を本年度に行うためである.ゲノムウォーキングは,高価なキットを必要とするため,次年度使用額が生じた.

Expenditure Plan for Carryover Budget

28年度,翻訳開始点より下流側のゲノム構造解析をおこなったミヤマサツキおよびキレンゲツツジについて,ゲノムウォーキングキットをもちいてプロモーター領域を含む翻訳開始点より上流域の単離する.得られた産物をTAクローニング法でクローニングし,塩基配列を決定する.

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 葉緑体ハプロタイプからみたタイワンヤマツツジの地理的変化2016

    • Author(s)
      嬉野健次,新垣友美,D.T.H. Huyen,宮島郁夫
    • Organizer
      園芸学会
    • Place of Presentation
      名城大学 (愛知県名古屋市)
    • Year and Date
      2016-09-10 – 2016-09-12
  • [Presentation] タイワンヤマツツジ花弁の赤紫色のブロッチ部にはクェルセチン3-グルコシドとクェルセチン3-ラムノシドが含まれる2016

    • Author(s)
      Huyen, DT.H.,D.T. Van,嬉野健次,宮島郁夫
    • Organizer
      園芸学会
    • Place of Presentation
      名城大学 (愛知県名古屋市)
    • Year and Date
      2016-09-10 – 2016-09-12

URL: 

Published: 2018-01-16  

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