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2016 Fiscal Year Research-status Report

Molecular mechanism of sporophytic apomixis in citrus

Research Project

Project/Area Number 16K07608
Research InstitutionNational Agriculture and Food Research Organization

Principal Investigator

島田 武彦  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門 カンキツ研究領域, ユニット長 (10355399)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 遠藤 朋子  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門 カンキツ研究領域, 上級研究員 (50355400)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsアポミクシス / カンキツ / 多胚
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、申請者らが開発した花成促進遺伝子CiFT共発現ベクター用いてカンキツの多胚性の原因遺伝子を同定する。「カンキツの胞子体アポミクシス制御候補遺伝子の発現制御機構の解明」の課題では、単胚性品種の「清見」と多胚性品種の「はるみ」との子房について開花後体細胞始原細胞の形成期にあたる15日から60日目の胚組織からRNAを抽出し、マイクロアレイ解析とCAGE解析による、単胚性・多胚性品種間で遺伝子発現量に有意な差がみられる遺伝子をスクリーニングした。その結果、領域内の72の予測遺伝子の中から3種類の遺伝子で発現量に差がみられ、候補遺伝子のORF44が「清見」と「はるみ」の胚珠で発現量に有意差があることが再確認できた。また、候補遺伝子のプロモーター領域について単胚性と多胚性品種で塩基配列を確認した結果、胚性単品種に230bpの挿入があることが明かとなり、この構造差について複数の単胚性品種と多胚性品種と比較した結果、構造差と表現型が合致していることが確認できた。「カンキツの胞子体アポミクシス制御候補遺伝子の機能解析」の課題ではORF44の遺伝子領域をバイナリーベクター又はCiFT共発現バイナリーベクターに挿入後、アグロバクテリウム法によりシロイヌナズナまたは多胚性のカンキツ類へそれぞれ遺伝子導入して遺伝子組換え体を作成した。センス方向に導入したシロイヌナズナ組換え体については、導入遺伝子のホモ個体の獲得に向けて世代を進めている。アンチセンス方向に導入したオレンジ組換え体は、順化した系統を台木へ接ぎ木して生育の促進を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初計画どおり、候補遺伝子の同定と候補遺伝子を導入した遺伝子組換え体をオレンジとアラビドプシスで作成していることから計画は順調に進んでいる。候補遺伝子のゲノム構造を詳細に解析した結果、単胚性品種と多胚性品種のプロモーターに構造差があることが明かとなり、カンキツの多胚性の制御が候補遺伝子が単独で制御している可能性が示唆された。

Strategy for Future Research Activity

昨年度の解析により候補遺伝子が単独でカンキツの多胚性を制御していることが明かとなったことや海外の研究機関から同一の遺伝子が候補遺伝子であることが本年4月に公表されたことを受け、研究計画を変更する。具体的には、「カンキツの胞子体アポミクシス制御候補遺伝子の発現制御機構の解明」の課題をとりやめ、現在、作成中の遺伝子組換え体を用いた候補遺伝子の機能解析を中心に進める。また、候補遺伝子の構造差を利用して単胚性と多胚性を識別できるDNAマーカーの開発が期待できることから、育種への利用に向けたDNAマーカーの開発を新たな取り組みとして行う。

Causes of Carryover

遺伝子組換え体の作成と維持に係る作業が、研究参画者で対応できたことから、研究当初に計上した人件費が不要となり、残額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

候補遺伝子導入による宿主植物の内在性の遺伝子への影響を調査を予定しており、アレイ解析やRNA-seq解析等の委託解析費として充当する。

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Published: 2019-12-27  

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