2016 Fiscal Year Research-status Report
ミクロゲルの乳化・泡沫系食品への展開-Mickering安定化機構の可能性
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16K07751
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松宮 健太郎 京都大学, 農学研究科, 助教 (60553013)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミクロゲル / 乳化系 / 泡沫系 / 微粉砕 / 植物性素材 / 動物性素材 / Mickering安定化機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は京都大学大学院において、主として申請者と研究協力者となる博士課程学生が研究計画の立案および実験を行うとともに、適宜学外の研究協力者からアドバイスを受けて研究を行った。 種々の植物性素材と動物性素材でマクロゲルを調製し、それらを超高圧ホモジナイザーで粉砕することでミクロゲルの調製を試みた。マクロゲルの調製条件、すなわちゲル化剤の濃度や塩強度、pHなどが微細化されたミクロゲルの性質にどのように影響を与えるかについて検討を行うため、ミクロゲルの分散液を対象に沈降試験や粒度分布測定、電子顕微鏡観察を行ったところ、これらがミクロゲルの性質に大きく影響を与えることが明らかになった。 他にもミクロゲルの粒子径が乳化・泡沫系の特性に与える影響を確認するため、超音波ホモジナイザーや通常の高圧ホモジナイザーを用いた実験も対照として行い、さまざまな大きさのミクロゲルの調製が可能かを検討したところ、いろいろな大きさのミクロゲルを作成することが出来た。 超高圧ホモジナイザーをミクロゲルの作成に適用するのが難しいことがわかった場合、解決策としてマクロゲルにそれぞれの材料の分解酵素を比較的温和な条件で作用させ、微細化させられないかといったことや、強アルカリ処理や強酸処理による化学的な分解についても検討する予定であったが、そのような処理は必要ないことが明らかになった。 今後は得られたミクロゲルの乳化・起泡特性を多角的に評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究体制や材料の供給体制に問題はなく、研究はおおむね順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度ミクロゲルの微細化のノウハウを蓄積できたので、調製条件等に関する情報を研究協力者と整理し、より効率的に実験を行うための方法を確立することで研究を推進する。
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Causes of Carryover |
情報収集のために参加予定であった学会に今年度参加できなかったため、その分の旅費を次年度に使用することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
情報収集のための旅費として使用することを計画している。
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