2019 Fiscal Year Annual Research Report
Functional elucidation and optimization of quantitative detection of biological response factors for quasi-immune respose in Marsupenaeus japonicus
Project/Area Number |
16K07860
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Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
佐藤 純 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 増養殖研究所, グループ長 (10443350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米加田 徹 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 増養殖研究所, 主任研究員 (40597944)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クルマエビ / 免疫 / WSSV / ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
クルマエビ由来の生体応答因子4種の遺伝子発現解析により,rVP28投与時に心臓において生体応答遺伝子の発現量が増加することが分かっていた。ここでは,当該遺伝子のノックダウン条件を把握するため各応答因子に対するsiRNA投与時の経過時間ごとの心臓における応答因子遺伝子の発現量の把握を行った。その結果,投与6時間では発現量の低下はなかったが,24,48,72時間後において低下していた。siRNA投与から7日目には5μg/g shrimp投与群では,発現が復元したが,25μg/g shrimp投与では低下したままであった。これにより,ノックダウンの持続期間が把握できた。また,生体応答因子遺伝子A, Bのノックダウンと組換え応答因子A,B投与によるレスキュー後のWSSV攻撃試験により,A遺伝子ノックダウン群の感染率が60%になったのに対して,レスキュー群は10%と有意に低くなった(p<0.01)。累積死亡率もそれぞれ,25および0%(n=20)となった。一方,B遺伝子ノックダウン群は,同様に感染率が15および50%と組換え応答因子Bによるレスキュー後に有意(P<0.05)に上昇した。累積死亡率も10および25%となった。対照となるPBS投与群(ノックダウン無し群),の感染率は,25%,組換え応答因子A投与後に10%,B投与後に33.3%となり,死亡率は,それぞれ,25, 0, 20%となり,有意差は確認されないものの組換え応答因子AあるいはB投与時の感染率および累積死亡率に類似の変化が観察された。さらに,組換え応答因子のWSSV中和活性について,精製ウイルスと25℃で3時間静置後,30,000×g, 4℃,1時間の遠沈後再懸濁物をクルマエビに注射し,死亡率を比較したところ,2種類の内1種類の生体応答因子がWSSVを強く中和する活性を有することを確認した。
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