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2016 Fiscal Year Research-status Report

オオグソクムシの食品利用への研究

Research Project

Project/Area Number 16K07869
Research InstitutionTokyo University of Marine Science and Technology

Principal Investigator

大迫 一史  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00452045)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 黒瀬 光一  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30280754)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsオオグソクムシ
Outline of Annual Research Achievements

これまでに、未利用水産資源であるオオグソクムシの栄養成分を明らかにするため、筋肉および全体における遊離アミノ酸組成および脂質組成を明らかにしてきた。遊離アミノ酸分析の結果、筋肉および全体のどちらも、タウリン、グリシンおよびアルギニンを多く含有していることが確認できた。これらはいずれも海産の甲殻類や軟体類に多く含まれるとされる物質であることから、本種の遊離アミノ酸組成は、多くの甲殻類に共通したパターンを示すと考えられた。続いて、本種の脂質の組成を詳細に知るために、本種の筋肉および全体から抽出した粗脂肪のクラス分けを行った。本種の脂質クラスは、主にトリアシルグリセロール(TAG)、ホスファチジルコリン(PC)およびホスファチジルエタノールアミン(PE)からなっていた。これらの主要な脂質クラスを構成する脂肪酸の組成を分析した結果、TAGは、オレイン酸(C18:1n-9)、パルミトレイン酸(C16:1n-7)などのモノ不飽和脂肪酸を多く含んでいたのに対し、PEおよびPCは、アラキドン酸(C20:4n-6、ARA)、イコサペンタエン酸(C20:5n-3、IPA)、ドコサヘキサエン酸(C22:6n-3、DHA)などの多価不飽和脂肪酸を多く含んでいた。これらの栄養成分分析の結果から、本種は有用なアミノ酸および脂肪酸を多く含み、その筋肉および全体ともに有用な食料資源として利用可能であることが示唆された。
オオグソクムシのアレルゲン性: エビ(ブラックタイガー)加熱抽出液に陽性反応を示す甲殻類アレルギー患者の血清を用いてELISA試験を行った結果、オオグソクムシ加熱粗抽出液に対しても同等の陽性反応を示すことが明らかとなった。このことは、患者血清IgEと結合する抗原がオオグソクムシに存在することを示しており、甲殻類アレルギー患者がオオグソクムシを摂食した場合、アレルギーを発症する可能性のあることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究は当初の予定通りに進捗している。

Strategy for Future Research Activity

平成 29年度ではタンパク質の機能性(ゲル 形成能)を保持したまま、高収率でタンパク 質を回収する方法を開発し、オオグソクムシ 筋肉のかまぼこゲル形成特性を明らかにする。

Causes of Carryover

昨年度の予定では、当初、得られた成果を学会で口頭発表するとともに、投稿予定であったが、この分の金額が未使用であった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度、昨年度の分も併せて学会での口頭発表および、学会誌への投稿を行う予定であり、昨年度の差額分は今年度解消する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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