2018 Fiscal Year Annual Research Report
Sophistication of aquaculture technique for grouper: Physiological studies on maturation, sex change and sterilization.
Project/Area Number |
16K07873
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
小林 靖尚 近畿大学, 農学部, 准教授 (10643786)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ハタ科魚類 / クエ / 性転換 / 生殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
美味で市場価値が高いハタ科魚類は、重要な種苗生産の対象魚種である。本研究ではハタ科魚類の性と生殖に関する基礎的な知見を収集し、生産技術の高度化を目指すことを目的としている。研究開始当初はハタ科魚類のキジハタ(Epinephelus akaara)を対象としていたが、申請者の異動に伴い平成30年度より実験対象魚種をクエ(E. bruneus)へと変更した。今年度はクエ(6歳魚)にメチルテストステロン(MT)を投与する事により、雌から雄への性転換誘導を試みた。個体への投与はコレステロールペレットまたはカカオバターによって行い、MT濃度は体重1 kg当たり1 mgあるいは2 mgとした。その結果、何れの濃度においても投与後2-4ヶ月で性転換が誘導されたことを組織学的に確認した。またMT高濃度処理群では排精率が100%と高かった。加えて得られた精子を用いた人工授精試験においても正常孵化が行われていることを確認した。 また上記の人為的性転換誘導によって得られた精巣と対照群の卵巣サンプルをRNA-seqに供し、クエ生殖腺のトランスクリプトーム解析を行った。卵巣と精巣のシークエンスデータをTrinity にてde novo アセンブルした結果、contig数が185486 (N50=1453bp)のデータが得られた。このデータは、クエの性転換のメカニズムを解明するための基盤となると考えられる。
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Research Products
(5 results)