2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K07886
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
合崎 英男 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (00343765)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非市場評価法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度については、仮想評価法、Case 1 Best-Worst Scaling、およびCase 2 Best-Worst Scalingのチュートリアル(Rのコードとその実行結果、ならびにそれらの解説から構成される文書)を海外共同研究者と協力して作成を進め、新たに設置したWebサイト「Non-Market Valuation with R」を通じて公開した(本WebサイトのURLは備考欄に記載)。仮想評価法のチュートリアルは、データセットの準備から支払意思額の推定までの作業をRで実施する手順を解説するとともに、仮想評価法の適用結果のまとめ方についても紹介している。Case 1 Best-Worst ScalingとCase 2 Best-Worst Scalingのチュートリアルは、それぞれ米の属性に対する評価とアグリツーリズムに対する評価を題材とした調査データを利用して、調査設計から属性・水準の評価までの作業を解説している。 以上に加えて、Case 1 Best-Worst Scaling向けの既存のR関数の改良ならびに新規関数の開発を進め、The Comprehensive R Archive Network(CRAN)から提供中のパッケージに追加する形で公開した。 国内外の学会での本研究の成果の報告、研究会やセミナーなどでの報告・参加の機会を利用して、本研究ならびにその成果について研究者などに紹介する一方、意見や要望を得ることができた。海外の研究者との新たなネットワークを構築することもでき、それを通じてより広範囲の研究者らに本研究とその成果を紹介することができた。これらの取り組みは、今後の成果の普及とフィードバックの増大につながると期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までにチュートリアルを3編公開することができた。また、既存の関数の改良と新しい関数の開発を進め、それらの一部を公開することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在作成中のチュートリアルについては、海外共同研究者と協力しながら作業を進め、ある程度の完成度に達したものから順次Web公開を進める。既に公開したチュートリアルについても、フィードバックも踏まえながら改訂作業を進める。また、現在開発中の関数群についても作業を継続し、順次公開を進める。学会での発表に加えて、研究者・大学院生らを対象としたセミナーや研究会等の開催・報告・参加などを通じて、これまでに開発・公開した成果の普及とフィードバックの促進に努める。さらに、チュートリアルに利用可能なデータの検討・収集を進める。
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Causes of Carryover |
例題データ作成のための調査を実施しなかったためである。調査を実施しなかった理由は、今年度は3編のチュートリアルの作成に多くのエフォートを割いたこと、それらのチュートリアルでは既存のデータセットを利用したこと、さらに新たな関数の開発が途中段階であるため例題データ収集のステップまで作業が進まなかったことが挙げられる。 未使用額については、例題データ作成のための調査ならびに国内外における情報収集や成果の発表・紹介の経費にあてる。
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