2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of the Relation between the Wasted Land Settlers and the Government Policy in the Agricultural Section
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16K07927
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Research Institution | Institute on Social Theory and Dynamics |
Principal Investigator |
中田 英樹 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (70551935)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 移民 / 戦後開拓 / 戦後農政 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度では、岩手県奥中山の戦後開拓史の特徴を取りまとめるべく、主に岩手県立図書館にて、広大な岩手県という地域の歴史的全体像を、おもに戦後開拓期にしぼって文献調査した。 2017年度は、パラグアイの日本人村「岩手村」あるいはパラグアイの首都アスンシオンにおける日系人コミュニティなどを訪れ、渡パラグアイした岩手からの日系人が、どのような社会を作り上げているのかについて現地調査した。加えて岩手県での現地調査(岩手県立図書館などでの資料文献調査)や、奥中山での聞き取り調査を展開した。 2018年度は前年度のパラグアイ調査での聞き取り内容を奥中山の人たちに話し、微秒な誤差や誤認識がないか、「ある」場合にはパラグアイで聞き取り調査協力者と連絡を取り、そのズレの原因やより正確な記述としてまとめることとなった。また、この時期にて都内の某出版社から、これら諸研究をまとめた単著のオファーを頂いた。 ただ、岩手県の行政が依頼しても何度も断られた、奥中山の近現代史を生き抜いてきたA氏が聞き取りに承諾いただくに至り、またその際に橋渡しとなっていただいた初代開拓団長の義理の娘のB氏から、極めて重要な情報をいただき、本研究が成果として「面白い」となる大きな軸が固まった。 最終年度(2019年度)では、本研究が事例として取り上げている、岩手県二戸郡一戸町奥中山にて、最終の研究発表内容に関する承諾を頂きに訪れた。またここまでの成果をコンパクトに纏めたものとして、中田英樹、2019年12月「国家資本主義の周辺史に関する移住民の生活氏からの再考」、Vol.26、『部落解放研究』広島部落解放研究所、93-118頁、査読あり、を執筆し公表した。
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Research Products
(2 results)