2018 Fiscal Year Annual Research Report
Sustainable agricultural use of the sedimentation areas of check dams
Project/Area Number |
16K07944
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
清水 克之 鳥取大学, 農学部, 准教授 (10414476)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 塩類集積 / 天水農業 / 地下水 / チェックダム |
Outline of Annual Research Achievements |
中国・高度高原に建設されてきた砂防ダム(チェックダム)によって堆積土砂で形成された農地(以下,ダム農地)における塩類集積の発生状況および,メカニズムの解明を試みた。先行研究により,農地の塩類化には高い地下水位が大きく関係することが示唆されているが,地下水位の変動や空間分布の要因は明らかにされていない。また,塩類集積がダムのうち下流に進行していることが示されており,その機構は明らかにされていない。 そこで,28年度は農地の塩類集積状況調査ならびにその影響要因と考えられる農地の地下水位と排水路水位のモニタリング(連続観測)を行った。 調査対象としたCaoMaoチェックダムの農地における塩類集積状況については,ダム堤体より1.6km上流までであったが,同1.2km上流まで約400m下流に進行したことが確認された。これまでの雨季(9月~11月)の地下水位観測結果からは,排水路水位が農地の地下水位よりも高く,排水路から農地への排水の浸透が農地の地下水位上昇の要因のひとつと考えられてきた。しかし,28年度の6月調査時において,排水路に湛水はなく,農地の地下水位は排水路水位(排水路の地下水位)よりも高いことが示された。これまで考えれられてきた排水路内の排水が農地に浸透して地下水位が上昇することは,雨季の一時的な現象であり,農地の地下水位の上昇は,乾季における上流域からの地下流入などの別の要因であることが示唆された。 28年度末に,中国での地下水開発に関する日本人技術者が調査中に当局に拘束されたことを鑑み,安全に調査ができる体制を整えるべく調整を現地協力機関である西安理工大学を通して行ってきた。しかし,その安全な調査ができる確証が得られなかったため,29年度,30年度は現地調査をできず,研究は進まなかった。
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