2018 Fiscal Year Annual Research Report
Usefulness of the green light-emitting diode as an artificial lighting plant factory for cultivating source
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16K07962
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
兼子 敬子 (大橋敬子) 玉川大学, 農学部, 教授 (50332599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 博之 玉川大学, 農学部, 教授 (60365872)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | rubisco / インゲン / 黄化 / クロロフィル / 葉緑体 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑色光照射が植物の成長と光合成に及ぼす影響についてインゲンについて調査を行った。播種から17日間は白色蛍光灯で育苗を行った。定植は17Lコンテナーに4株、9株、16株の栽植密度処理を設けて行った。定植後1週は全ての植物で赤青混合光で栽培し、次の2週で緑色光添加区(以後、RGB区)と緑色光無添加区(以後、RB区)を設けた。RB区は緑色光の代わりに赤色光を添加した。インゲンの全乾物重は疎植条件下でRB区よりRGB区で大であった。RB区では上位葉が黄化する現象が観察された。葉身のクロロフィル濃度とribulose-1,5-bisphosphate carboxylase/oxygenase(rubisco)濃度はいずれの葉位においてもRB区よりRGB区で高かった。このことから、リーフレタスと同様にインゲンにおいても緑色光には群落下層の葉の光合成能力の維持に効果があることがわかった。インゲンにおいては、このすべての葉位での光合成能力の維持が全乾物重の増大に関係していると考えられた。 リーフレタスにおいて、RGB区とRB区の下位葉の光合成速度を測定したところ光飽和(光強度が1000μmol/m2/s以上)下での光合成速度はわずかにRGB区で高いが、成育環境下、すなわち光強度が200μmol/m2/sにおける光合成速度はRGB区とRB区で差はなかった。リーフレタスではRGB区で成育が大とはなっていなかったが、この事が関係しいてると考えられた。 RB区で成育したインゲン葉身の黄化について解析を加えた。RGB区の健全な葉身とRB区の黄化葉身について、RB区のクロロフィル濃度はRGB区の1/3程度と低かったがrubisco濃度はほぼ同等であった。その後、1週間以内にRB区の黄化葉身は緑化した。これらのことから、緑色光がないとインゲン葉の葉緑体の発達が遅延するのではないかと考えられた。
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