2018 Fiscal Year Annual Research Report
Multifaceted analysis of non-linearity of density-driven flow in shallow groundwater
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16K07971
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹内 潤一郎 京都大学, 農学研究科, 助教 (20362428)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 非線形性 / Waylandテスト / アトラクタ再構成 / Hele-Shaw流 / フィンガリング / 間隙ネットワーク / 格子ボルツマン法 / パーコレーション理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
塩水浸入による密度流実験において,レイリー数や水槽内の流速についてある条件下では不規則に振動しながら塩水が浸入する現象に関して,測定した電気伝導度データの時系列解析を行った.時間遅れ値を3次自己相関係数を用いて決定したのち,時間遅れ座標系をもちいて3次元アトラクタ再構成を行った.これにより,本時系列データは,リミットサイクル(周期振動)やトーラス(準周期振動)ではないことを確認した.次に,時系列データが決定論的であるかどうかを定量的に評価するため,Waylandら(1993)による検定を行った.これにより,観測されたデータは,線形モデルでモデル化できるか手により生成されたデータであるとは言えず,不規則性はモデルの非線形性に起因するものである可能性があることが示された. 多孔質媒体中の二相流の数理モデルであるHele-Shaw流のフィンガリング現象を,従来の境界要素法ではなく,代用電荷法を用いてモデル化した.境界要素法では近似的な境界値が得られるのに対して,代用電荷法では準解析的な解が得られるのが特徴である.流体の粘性や表面張力,液体の吸引量などを様々に変化させた際に,フィンガリングが生じるかどうかをキャピラリーCa数を用いて評価した.本研究で採用したキャピラリー数ではおよそ511を境にフィンガリングが見られた. 多孔質媒体の間隙をネットワークとして見なした間隙ナットワークを用いて,排水過程について解析を行った.浸潤過程では,間隙を構成するPore Body(PB)とPore Throat(PT)のうちで,PBが決定的な役割を果たしていたのに対し,排水過程ではともに重要な役割を果たしていることが示された. 格子ボルツマン法を用いた多孔質媒体内の流れのモデル化では,CUDAを用いて並列化を行った.これにより,計算を高速に実行できるようになった.
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Research Products
(5 results)