2016 Fiscal Year Research-status Report
果樹園農家支援のための大規模センサデータ取得・解析に関する研究
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16K07973
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 真吾 神奈川工科大学, 情報学部, 准教授 (70509736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
灘本 明代 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (30359103)
神崎 映光 島根大学, 総合理工学研究科, 准教授 (80403038)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | IoT / センサネットワーク / データ解析 / 農業支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、みかんの生育環境に関する統計的な気象データを取得すべく、実際のみかん畑にセンサの設置を行った。実際には島根県隠岐郡のみかん農園に5セット程度、神奈川県小田原市のみかん農園に2セット程度のセンサを設置した。また、環境データ転送サーバの省電力化のために、センサ、および、データ転送を行うWiFiルータはすべて太陽光発電だけで動作するようにした。実証実験から定期的にサーバへデータ転送が可能なことを確認し、構築システムが問題なく動作することを証明することができた。さらに、取得したデータの可視化を行い、Web上から容易に閲覧可能なシステムの構築を行った。これにより、生産者がみかんの状況を把握することが可能になった。 具体的な内容については、気象データを取得するためのセンサ装置として、性能面と電力消費の観点からArduinoをベースに作成したものを作成した。研究成果については、国際会議発表を1件、国内発表を2件行った。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果については、低コストでの環境データ取得、および、システム全体を太陽光発電のみで賄うという当初の目的は達成することができたと考えている。また、みかんの生育状況の把握に関しては、島根県隠岐郡のみかん園については、みかん農園に植えられている苗の生育状況が当初の予定よりも悪く、果実がならない状態であるため、本年度も実証実験を行うことができなかったため、来年度に行う予定であるが、長期間データ収集を行うことで生産量の予測等が可能になるのではないかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
統計的な気象データの取得に関する研究については順調に進んでいる。実証実験を行っている島根県隠岐郡海士町のみかん農園に植えられている苗の生育状況が当初の予定よりも悪く、果実がならない状態であるため、みかんの生育状況の把握に関しては当初の予定よりも若干遅れているが、次年度で調査可能であるため、今のところ深刻な問題とはなっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、次年度では。環境センサの低コスト化、および、センサの増設とともに、環境データの効率の良い転送方法の検討を行う。また、今年度、果実がならず実行できなかった、みかんの生育状況の把握を行う予定である。
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Causes of Carryover |
理由は以下の2点である。1点目は当初計画していた海外出張を取りやめたためである。2点目は、今年度みかんの生育が遅れみかんがならなかったため、みかんの糖度や酸度を測る機器を購入しなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
みかんの糖度や酸度を測る機器購入に使用する。また、本年度の研究成果が出てきたため、国内、または、海外出張旅費に使用する。
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Research Products
(3 results)