2017 Fiscal Year Research-status Report
幼雛期のニワトリにおけるキヌレニン経路の生理的意義の解明
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16K07989
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
友永 省三 京都大学, 農学研究科, 助教 (00552324)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ニワトリ / キヌレニン / キノリン酸 / ピコリン酸 / ストレス / 成長 / ガスクロマトグラフ三連四重極型質量分析計 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、以下の3項目を実施した。 1)ニワトリ幼雛の慢性暑熱ストレス負荷時の血漿メタボローム解析において、キヌレニン経路代謝物の増加が認められたことなどを原著論文として投稿し、受理された。産業動物におけるストレスとキヌレニン経路の関連解明の意義を議論した。それだけでなく、他の代謝物との関連も考察できたことから、ニワトリ幼雛のストレスと生体内低分子代謝物の関連における基盤情報を提供することができた。 2)キノリン酸およびピコリン酸のガスクロマトグラフ三連四重極型質量分析計(GC-MS/MS)のメタンガスを用いたNCI法による分析系確立に向けた基盤を整えた。当初用いる予定であったガスクロマトグラフ四重極型質量分析計(GC/MS)のメタンガスを用いたNCI法よりも良い分析系の確立が期待されることから、関連する知識および技術の習得を行った。 3)本研究の遂行においてメタボローム解析は重要であるが、GC/MSを用いた新規のアンターゲット解析法が公開されたことからメソッドの導入と検討を行った結果、有用であることを確認した。また、当初の予定にはなかったが、GC-MS/MSを用いたワイドターゲットメタボローム解析が利用可能になったことからその導入と検討を行った結果、これも有用であることを確認した。更に、これらを今後用いるための準備を整えた。 今後は、上記の新規導入した分析系および解析系を用いて、キヌレニン経路、ストレスおよび成長の関連解明に向けた研究を引き続き進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初より遅れている部分も認められるが、分析系および解析系における改良を、当初の想定を超えて行うことができたことが大きな成果だといえる。これらは、本研究の基盤であることから、今後より大きな成果につながることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
分析系および解析系が改良されたことを効果的に活用する。ストレスと成長との関わりについて、当初の予定を含むが、それ以上のより良い実験の立案・遂行を目指す。
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Research Products
(1 results)