2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on physiological functions of kynurenine pathway in chicks
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16K07989
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
友永 省三 京都大学, 農学研究科, 助教 (00552324)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ニワトリ / トリプトファン代謝物の網羅的分析 / 成長 / ガスクロマトグラフ三連四重極型質量分析計 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、以下の2項目を実施した。 1)ニワトリにおいて成長が異なる2鶏種の孵化直後血漿のメタボローム解析を行った。ガスクロマトグラフ四重極型質量分析計によるノンターゲットな分析法を用いた。同定された53成分の中で、パントテン酸など18の代謝物に鶏種の影響が認められ、幾つかは成長との関連が推測できることから、更なる研究を行う必要性が示唆された。また、本成果を学術誌に投稿し、原著論文として受理された。本分析法は、キヌレニン経路代謝物の分析には感度が不十分であったことから、ニワトリにおけるキヌレニン経路代謝物の研究には、他の分析法を用いる必要性が示唆された。 2)トリプトファン代謝物を含む低分子代謝物の網羅的分析系の確立を試みた。ガスクロマトグラフ三連四重極型質量分析計の負化学イオン化法を用いた分析系を検討した。標品の検討では、トリプトファンおよびその代謝物を含む45成分が検出可能であることを確認した。キヌレニン経路代謝物では、キノリン酸、ピコリン酸、3-ヒドロキシキヌレニン、キヌレン酸、キヌレニン、アントラニル酸、3-ヒドロキシアントラニル酸およびキサンツレン酸が検出可能であった。更に、他のトリプトファン代謝物として、セロトニン、5-ヒドロキシインドール酢酸、メラトニン、インドール酢酸、インドールプロピオン酸およびトリプタミンが検出可能であった。ニワトリの血漿を検討したところ、(1)では分析できなかったキノリン酸およびピコリン酸の定量分析が可能であることを確認した。 今後は、これらの成果に基づき、ニワトリにおけるトリプトファン代謝物、ストレスおよび成長の関連解明に向けた研究を進めていく。
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Research Products
(2 results)