2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of molecular mechanism of African trypanosome metacyclogenesis
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16K08030
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
櫻井 達也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60547777)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アフリカトリパノソーマ / 細胞分化 / プロテオーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
アフリカトリパノソーマ原虫は、細胞表面蛋白質の高頻度な抗原変異により宿主の免疫を回避する。そのため、アフリカトリパノソーマ症に有効なワクチンは存在しない。原虫の発育ステージ間の細胞分化は、アフリカトリパノソーマ症制御法を開発する上で有望な標的と目されているが、その分子メカニズムは未解明である。本研究の目的は全発育ステージのin vitro培養が可能なTrypanosoma congolenseを用いて、ベクターステージから宿主ステージへの細胞分化の分子メカニズムを解明することである。本研究期間中は、比較的効率よく分化誘導可能なベクター体内型(メタサイクリック型)から宿主体内型(血流型)への分化に焦点を絞り解析を実施した。解析に先立ちT. congolenseのベクターステージのin vitro培養を調製した。これからメタサイクリック型のみを分離し、血流型への細胞分化を誘導した。表現型の変化(非接着・非増殖から接着・増殖へ)を指標に細胞分化を確認しながら経時的に原虫細胞を回収した後に、蛋白質発現の質的・量的な変動をLC-MS/MSを用いて網羅的に解析した。その結果を基に、プロテオミクス統計解析ソフトウェアを用いた解析を実施し、発現に変動が認められた蛋白質をピックアップした。細胞分化の進行に伴い発現量が増加した蛋白質としては、鉄イオンの取り込みに関与すると予想される蛋白質などがあった。逆に発現量が減少した蛋白質としては、ミトコンドリアの電子伝達系に関係すると予想される蛋白質などがあった。上記以外にも発現量に変動が認められた生物機能未知な蛋白質が相当数存在した。今後、これらの局在や生物機能等の詳細な解析を実施し、アフリカトリパノソーマ原虫の細胞分化の分子メカニズム解明に向けた研究を展開していく予定である。
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[Journal Article] High frequencies of F1534C and V1016I kdr mutations and association with pyrethroid resistance in Aedes aegypti from Somgande; (Ouagadougou), Burkina Faso2019
Author(s)
Aboubacar Sombie, Erisha Saiki, Felix Yameogo, Tatsuya Sakurai, Takahiro Shirozu, Shinya Fukumoto, Antoine Sanon, David Weetman, Philip J. McCall, Hirotaka Kanuka, Athanase Badolo
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Journal Title
Tropical Medicine and Health
Volume: 47
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research