2017 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive analyses of protein interactors of disease associated prion protein
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16K08038
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
岩丸 祥史 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, ユニット長 (20355142)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | プリオン / 感染細胞 / 異常型プリオン蛋白質 / 細胞表面 / 標識 / EMARS |
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| Outline of Annual Research Achievements |
プリオン病は、宿主に発現する正常プリオン蛋白質（PrPC）が異常プリオン蛋白質（PrPSc）に構造変換され、中枢神経系に蓄積することで起こる致死性の神経変性疾患であるが、その変換機構は明らかにされていない。本研究では細胞膜上でPrPSc と共局在する分子を同定し、PrPCからPrPScへの構造変換分子機構を明らかにすることを目的とする。PrPScと共局在する分子群の検索には、PrPSc特異免疫細胞化学とEMARS (enzyme-mediated activation of radical sources)法を組み合わせて行う。
北海道大学の研究グループから、PrPScの蓄積量が多いプリオン持続感染GT1-7細胞の分与を受けた。感染細胞樹立の際に行ったクローニングの解析への影響を除く目的で、感染細胞のプリオンを薬剤で除去し非感染細胞を樹立した。細胞継代後にPrPScが検出されないこと、プリオン除去GT1-7細胞のマウスを用いたバイオアッセイにより、非感染細胞ではプリオンが除去されていることを確認した。
これらの細胞を用い、プリオン蛋白質アミノ末端エピトープを認識する8D5抗体を用いて免疫細胞化学を行った。非感染細胞ではPrPC由来のシグナルが細胞表面全体に観察されたのに対し、感染細胞では凝集したPrPSc由来と考えられるシグナルが、細胞表面に散在して観察された。感染/非感染細胞間で明瞭なシグナルの差が見られことから、この条件下でEMARS反応を行った。EMARS 反応には、標識用化合物としてaryl azide-fluorescein isothiocyanate （FITC）を用いたが、標識効率が想定以上に低かった。このためaryl azide- FITCをtyramide化合物に変更し標識効率を高めた次世代EMARS法への変更を行い、条件検討を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行論文で報告されていた8B4抗体によるPrPSc特異免疫細胞化学の再現性を、当該研究室では取れなかった。そのため、当該研究室で作出した8D5抗体を用いたPrPSc特異免疫細胞化学に変更するとともに、PrPScの蓄積量が多いプリオン感染GT1-7細胞を北海道大学のグループから分与を受け、PrPSc特異免疫細胞化学に使用することにした。更に、tyramide化合物を使用した次世代EMARS法に移行し、新たに条件検討をおこなった。これらの改善を積み重ねの結果、PrPScに共局在していると思われる分子への標識が可能となった。
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| Strategy for Future Research Activity |
次世代EMARS法でPrPSc特異的に標識された分子が複数観察された場合、標識化合物に対する抗体でpull-downを行い、液体クロマトグラフィーとタンデム質量分析を連結した測定系（LC-MS/MS）で、ペプチド断片のイオン検出強度をもとにして各タンパク質の量的な相違を基に、網羅的に分子同定を行う。あるいは、標識分子を2次元電気泳動により分離後に、ゲルから切り出しLC-MS/MSにて同定を試みる。同定した候補分子群と異常プリオン蛋白質の共局在は、細胞免疫組織化学法とPLA (Proximity Ligation Assay)法を組み合わせて確認を行う。
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| Causes of Carryover |
（理由）進捗状況が若干遅れていることから、同定した候補分子群と異常プリオン蛋白質の共局在を確認する試薬の購入を行わなかったため。
（使用計画）次年度に行う実験の試薬代として使用する。
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Research Products
(1 results)
