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2016 Fiscal Year Research-status Report

犬の悪性腫瘍由来マイクロパーティクルによる凝固活性化とDICの診断・治療への応用

Research Project

Project/Area Number 16K08051
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

馬場 健司  山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (90452367)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsマイクロパーティクル / 犬 / 悪性腫瘍 / 組織因子 / 凝固活性化
Outline of Annual Research Achievements

犬の血漿中マイクロパーティクルの由来を解析するための基礎的研究として,マイクロパーティクル上に存在する抗原マーカーの検出法を検討した。その結果,血小板由来マイクロパーティクルおよび単球由来マイクロパーティクルは,それぞれCD41陽性集団およびCD14陽性集団として検出可能であった。一方,血管内皮細胞由来マイクロパーティクルはCD62E,CD144,CD146をマーカーとして用いたいずれの場合においても検出できなかった。組織因子については,腫瘍細胞株および正常細胞から放出されたマイクロパーティクルのいずれにおいても検出できなかった。以上より,犬のマイクロパーティクル上に存在する血管内皮細胞マーカーおよび組織因子の検出については,検出用抗体のさらなる検討など,検出感度の向上が必要であると考えられた。次に悪性腫瘍由来マイクロパーティクルが正常細胞に及ぼす作用を検討した結果,犬の血管肉腫およびリンパ腫細胞由来マイクロパーティクルが,in vitroにおいて末梢血単核球における組織因子活性を上昇させることが明らかとなった。このことは,これらの悪性腫瘍症例においてしばしば認められる凝固活性化を反映している可能性が考えられた。今後はこの組織因子活性の上昇に関するより詳細なメカニズムを明らかにすることにより,悪性腫瘍症例における凝固活性化の病態解明および新規治療法の開発に貢献できるものと考えられた。その他として,血漿中組織因子由来凝固促進活性(TF-PCA)の播種性血管内凝固(DIC)診断マーカーとしての有用性については,対象症例を蓄積し解析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

予定より遅れている点として,犬のマイクロパーティクル上の組織因子および血管内皮細胞マーカーの検出法が確立できていないこと,マウスモデルを用いたin vivoの解析に至っていないことが挙げられる。その他の点については,予定通りまたは一部については当初の予定より進行している。

Strategy for Future Research Activity

基本的には当初の計画通りに遂行する予定であるが,本年度に進捗が遅れた点については対応策を講じる。すなわち,抗犬組織因子抗体の作製など,より高感度にマイクロパーティクルを解析するための工夫を行う。

Causes of Carryover

本年度に予定していたマウスモデルを用いた実験計画が,実験手技の習得や予備的な条件検討などに予想以上の時間を要したため予定通りに遂行できなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

当初の予定通りにマウスモデル実験に対して使用する。また,当初の計画にはなかった抗犬組織因子抗体の作製にも一部充当する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 凝固活性化マーカーとしての血漿TF-PCAの有用性に関する検討2017

    • Author(s)
      小林宏祐,馬場健司,下川孝子,根本有希,水野拓也,奥田優
    • Organizer
      第13回日本獣医内科学アカデミー学術大会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市・西区)
    • Year and Date
      2017-02-18

URL: 

Published: 2018-01-16  

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