2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study and development of drugs for the improvement of cerebral nerve diseases based on peroxy medium chain fatty acid
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16K08170
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
伊藤 彰近 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (10203126)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レドックスモジュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
日本におけるアルツハイマー病患者数は約140万人で10年後には300万人以上に増加すると予測されている。一方、鬱病患者も、その患者数は不明であるものの、今後も増加が予想されている。これらの疾患に費やす医療費は莫大であることから、有効な薬剤の開発による社会的・経済的効果は非常に大きい。しかしながら、アルツハイマー病ならびに鬱病に代表される脳神経疾患に対する根本的改善薬は未だ開発されていない。今回申請者は、神経変性疾患に対する候補化合物群として、12AC2Oに代表されるgem-DHP群を見出すことに成功した。すなわち、これらが細胞内の酸化ストレスを軽減する働きを有することを明らかとし、そのレドックスモジュレーターとしての評価を行う事が出来た。さらに、細胞内不溶性タンパク凝集体抑制効果を有することも見出した。また、作用機序に関しては、完全に明らかにすることは出来なかったものの、SOD1凝集に対して直接的な抑制作用ではなく、細胞内の他のプロセスにおけるいずれかのレドックス反応に影響を与えているものと推定するに至った。 このgem-DHPは分子量200前後の低分子化合物であり、比較的安定で市販のケトンから3工程以内で容易に合成する事が可能である。従って、構造活性相関等のスクリーニングにおける多種類の候補化合物の迅速合成やin vivo検討における大量合成への対応等も問題無く、アルツハイマー病ならびに鬱病に対する根本的改善薬の開発、さらには脳神経疾患の原因或いは病態形成の詳細なメカニズムの解明等への今後の展開に繋がることが期待できる。
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Research Products
(2 results)