2018 Fiscal Year Annual Research Report
Synthsis of akuammiline alkaloids based on intramolecular oxidative coupling
Project/Area Number |
16K08172
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 信樹 東北大学, 理学研究科, 講師 (50400221)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 有機合成 / 分子内酸化的カップリング / アクアンミリンアルカロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、配座固定戦略を基盤とした分子内酸化的カップリングを鍵反応としてモノテルペンインドールアルカロイドの一種であるアクアンミリンアルカロイドの合成を展開している。これらは、小分子ながら剛直な半球型ポリ環状構造とそれに付随するインドレニン、またはインドレニンに極性官能基が付加したインドリン構造を持つ極めて複雑な構造を持っている。既に、分子内酸化的カップリングによりスコラリシンAのかご型構造の構築、同条件をC-Nカップリングへと適用し、シンガポレンチニジンの炭素骨格形成に成功している。また、昨年度は、植物毒素コロナチン合成への適用を検討、分子内酸化的カップリングを用いてコロナチンを合成することはできなかったが、別法によりコロナチン立体異性体ライブラリーの構築に成功している。 本年度は、これとは別に剛直な骨格を構築する新規手法として昨年度から着手したジメトキシカルベンとシクロヘプタジエン誘導体との[4+1]環化付加反応によるビシクロ[3.2.1]オクテン骨格構築法の開発を行った。電子求引基としてメトキシカルボニル基を持つシクロヘプタジエン誘導体に対し、2,2-ジメトキシ5,5-ジメチルオキサジアゾリンを加熱することで得られるカルベンを作用させることでビシクロ[3.2.1]オクテン骨格が構築できることを見出した。さらにメトキシカルボニル基をペンタフルオロフェノキシカルボニル基に変えることで反応効率が大幅に向上することを見出した。現在、本手法を用いたヘルミントスポル酸の合成を検討している。
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