2016 Fiscal Year Research-status Report
NMRメタボロミクスによる生薬原料の品質評価法確立
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16K08302
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
鈴木 龍一郎 城西大学, 薬学部, 助教 (20415201)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | カンゾウ / NMRメタボロミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、漢方薬の原料となる生薬の品質をNMRを用いて評価する新たな手法を確立することである。 本年度は実施計画にある生薬のうち、最も漢方薬への使用頻度の高いカンゾウを選びNMRメタボロミスによりその種が判別できるかを検証した。カンゾウ三種(Glycyrrhiza glabra、G. uralensis、G. inflata)をそれぞれ入手し、メタノールによる加熱還流抽出、及び熱水抽出を行い、それぞれ対応するエキスを調製した。つぎにそれらのエキスをODS担体を充てんしたカラムに負荷し、水、含水メタノールおよびメタノールによる溶出を行い、それぞれ対応する溶出画分を得た。次にそれらの溶出画分の溶媒留去を行い、減圧乾燥させたのち、いずれも10mg/mLとなるようにdimethyl sulfoxide-d6に溶解し、各サンプルについて1H NMRスペクトルを測定した。得られたスペクトルはAlice2 for metabolome(JEOL)に供し、バケット積分とそれに引き続き、主成分分析を実施した。 得られた主成分分析のスコアプロットを確認したところ、それぞれの種に応じて分類することができた。今回の検討から前処理の重要性を改めて確認することができた。 日本薬局方においては生薬であるカンゾウの基原植物としてGlycyrrhiza inflataは指定されていない。今回のNMRメタボロミクスの手法を用いることによって、G. inflataが誤って混入した場合でも、感度良くその混入を検出することができると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では初年度にシャクヤクやケイヒなどの生薬エキスも調製する予定であったが、本年度はカンゾウに注力して検討を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究計画にあるよう、シャクヤクとケイヒについてエキスを調製し、これらの生薬についてもNMRメタボロミクスによる品質評価方法を確立する。また、得られた結果は随時、学術論文として発表する予定である。
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