2016 Fiscal Year Research-status Report
栄養飢餓耐性を解除する天然抗がん剤の探索および細胞内代謝物解析による作用機序解明
Project/Area Number |
16K08319
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
Suresh Awale 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 准教授 (00377243)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | PANC-1 / Antiausterity strategy / Drug discovery / Metabolomics / Biomarker / Natural products |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題はanti-austerity戦略を用いて有力な抗膵臓がん剤を見出すことを目的とする。がん細胞の栄養飢餓耐性を解除することができる物質はanti-austerity agentsといい、プロテオミクス(proteomics)分析によりこれら物質の作用機序の解明と共に、メタボロミクス(metabolomics)分析によりこれら物質が栄養飢餓条件下がん細胞のausterity バイオマーカーをどのように調節しているのか、またはこれら物質ががん細胞の生存率をどのように優先的に阻害するのかを明らかにすることも目的とする。 Anti-austerity戦略を用いて、日本、台湾、タイ、ベトナムまたはネパールなど国から収集した約200種の薬用植物抽出物の活性をスクリーニングした。また、国際共同研究により得られた約100個単純化合物のAnti-austerity活性も検討した。ベトナムBosenbergia pandurata及びMagnifera indicaに対する化学研究が終了し、11個の新規有効成分を見出した。これら新規成分の構造及びin vitro anti-austerity 活性はJournal of Natural Productsに発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
このプロジェクトの成果として2016年度に2つの論文が掲載した。また、活性化合物の作用機序と細胞代謝に対する研究が進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
広範囲の分光技術手法を用い、活性のある薬用植物から抗がん化合物の単離及び同定することを継続する。選定したanti-austerity agentsの作用機序を解明するため、広範な研究(特にPI3K / AKT / mTORに焦点を当て)を行い、オートファジーシグナリングを取得する予定である。更に、FT-NMRおよびFT-MSメタボロミクスアプローチを用いて、ヒト膵臓がん細胞の代謝に対してanti-austerity agents効果の確認やausterityマーカー(栄養飢餓に対するがん細胞の耐性)の特定を行う予定である。
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Research Products
(15 results)