2017 Fiscal Year Research-status Report
芳香族炭化水素受容体のユビキチンリガーゼ活性によるプロテインノックダウン法の開発
Project/Area Number |
16K08340
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
栗原 正明 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (20205206)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 芳香族炭化水素受容体 / プロテインノックダウン法 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロテインノックダウン法とは低分子化合物を用いて、細胞内の特定のタンパク質をユビキチン-プロテアソーム系によって意図的に分解する方法である。疾病の原因タンパク質を特異的に分解できれば新しい治療法となる。しかし、プロテインノックダウン法Ⅱ利用できるユビキチンリガーゼの種類が少なく、プロテインノックダウン法の適用拡大のボトルネックになっている。本研究は芳香族炭化水素受容体(AhR)のユビキチンリガーゼ活性を利用した新規プロテインノックダウン法の開発を行うことが目的である。具体的には、ユビキチンリガーゼタンパク質と標的タンパク質とに結合する分解誘導分子を開発する。本年度は、生物評価に供するための大量合成を行った。 ユビキチンリガーゼ活性を有する芳香族炭化水素受容体(AhR)に結合するリガンド分子(β-ナフトフラボン)と分解標的タンパク質(ERα)に結合するリガンド分子(4-ヒドロキシタモキシフェン)をPEGリンカーで結合した分子を設計した。それぞれのリガンド分子のリンカー結合部分はタンパク質との相互作用に影響しないと考えられる部分を選択した。 昨年に開発した合成方法により生物評価に供するための大量合成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、分子設計と合成を達成できた。さらに、タンパク質を分解する活性評価を行うための化合物を準備できた。
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Strategy for Future Research Activity |
合成を達成したので、細胞を使った活性評価を行う。また、他の標的タンパク質の分解誘導分子の設計・合成も行う予定である。標的タンパク質としてはCARBP-IIを計画している。
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Causes of Carryover |
2017年度に研究組織を移動したために、移動先の研究体制が整っていなかったため、研究費の支出が少なかった。2018年度は体制が整ったので、支出が多くなると考えている。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Targeted Degradation of Proteins Localized in Subcellular Compartments by Hybrid Small Molecules2017
Author(s)
K. Okuhira, T. Shoda, R. Omura, N. Ohoka, T. Hattori, N. Shibata, Y. Demizu, R. Sugihara, A. Ichino, H. Kawahara, Y. Itoh, M. Ishikawa, Y. Hashimoto, M. Kurihara, S. Itoh, H. Saito, M. Naito
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Journal Title
Mol. Pharmacol.
Volume: 91
Pages: 159-166
DOI
Peer Reviewed
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