2018 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of candidate compounds that overcome infectious disease by inducing TRAF6 degradation
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16K08352
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
室井 正志 武蔵野大学, 薬学部, 教授 (70311389)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 感染症 / エンドトキシン / Toll-like erceptor / 炎症性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
細菌感染由来の感染症疾患は、菌体成分によるToll-like receptor (TLR)の刺激による無秩序な炎症性メディエーター産生に起因するとされている。申請者はTLRのシグナル伝達に関与するIRAK-1が同じくTLRのシグナル伝達に重要な役割を果たしているTRAF6を分解するという現象を見出している。本研究では、これを利用して、TRAF6の分解に必要なIRAK-1の構造最少単位をペプチドレベルまで絞り込み、TRAF6を分解することにより過剰な炎症性メディエーター産生を抑制するような感染症疾患治療薬候補物質の探索を行った。 IRAK-1は712個のアミノ酸から成る蛋白質であり、機能的違いによりDeath Domain(D:アミノ酸1-102)、Internal Domain(I:アミノ酸103-197)、Kinase Domain(K:アミノ酸198-522)、C1(アミノ酸523-618)、C2(アミノ酸619-712)の5領域に分けられるが、 TRAF6の分解誘導、NF-kBの活性化およびTRAF6との結合にはDとC1もしくはC2のみで十分であることを見出した。さらに、C1及びC2にはTRAF6との結合に関与するとされている6アミノ酸から成る領域が3ヶ所あり、これらのペプチドを細胞内に発現させるだけでもTRAF6の分解が誘導されることを見出した。 本研究で得られたペプチドのファーマコフォアを解析して、これを擬態する低分子化合物を探索することにより、過剰な炎症性メディエーター産生を抑制する薬物が得られ、敗血症などの、未だに治療法のない感染症疾患を克服することが可能になるものと考えられる。
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Research Products
(7 results)