2018 Fiscal Year Annual Research Report
Preclinical Proof-of-Concent research targeting development of novel neuroprotective drugs for Pankinson's disease.
Project/Area Number |
16K08389
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
田崎 嘉一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60374807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神山 直也 旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (20431398) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | パーキンソン病進行抑制薬 / meloxicam / Akt / 細胞死抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
オキシカム系医薬品は、非ステロイド性の抗炎症薬(NSAIDs)として市販されている薬剤であるが、これまでの私たちの研究により、パーキンソン病に関連した細胞系や動物モデルで神経細胞死抑制作用を新規の作用で示すことがわかっている。この作用を検証して、パーキンソン病の進行抑制薬のヒトでの臨床試験へつなげることが、本研究の目的であった。
検証する系としては、広く知られている組織切片で細胞死抑制作用を確認する方法とし、その系の確立を行った。作製方法としては、マウスに神経毒MPTPを反復投与し、行動異常改善作用を確認したのち、オキシカム系NSAIDsの黒質線条体神経細胞死抑制作用を免疫組織学的に評価し、併せてメカニズム検証として細胞系でも見られているリン酸化Akt減少の抑制作用を検討した。その結果、オキシカム系医薬品のうちmeloxicamに、この検証系での神経細胞死抑制作用を見いだすことができ、この評価系を確立することができた。一方で、それ以外のオキシカム系であるampiroxicamではこの系での有効性は見いだせなかった。
上記、meloxicamの作用は腹腔内投与で見られたものであるが、医薬品として開発するためには経口投与での有効性が必須であったため、meloxicamをパーキンソン病動物モデルにおいて経口投与で評価を行った。しかし、用量を腹腔内投与と同量の場合、死亡例が多く出て評価できず、投与量を半分にしたところ、反復投与は完遂したが薬効は見られなかった。以上より臨床開発を行うためには、経口投与で有効な薬物が必要と分かった。すでに私達は、別研究でmeloxicam誘導体を慶応義塾大学薬学部医薬品化学講座と共同研究で合成してもらい、いくつかの誘導体について動物モデルで評価したところ経口投与で有効性を示す誘導体が得られた。これらの化合物については、特許申請を2019年1月に行った。
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