2016 Fiscal Year Research-status Report
内因性ピリドキサミン-アルデヒド付加体の探索:酸化ストレスマーカーとしての評価
Project/Area Number |
16K08391
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 宣和 東北大学, 薬学研究科, 助教 (60519776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大江 知行 東北大学, 薬学研究科, 教授 (10203712)
佐藤 涼 東北大学, 薬学研究科, 助教 (20757166) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Oxidative stress / Lipid peroxidation / Pyridoxamine / Mass spectrometry / Protein modification |
Outline of Annual Research Achievements |
4-Oxo-2(E)-nonenal (ONE) および 4-hydroxy-2(E)-nonenal (HNE)由来のピリドキサミン (PM) 修飾の構造解析
1. PM と ONE の反応液(37 oC、5 d)のLC/ESI-MS 解析により、 9種付加体の生成を、以下の様に明らかにした: PM + ONE - H2O (PO1 and PO2), 2PM + 2ONE - 2H2O (PO3 and PO4), PM + 2ONE (PO5 and PO6), PM + ONE - 2H2O + 2H (PO7), PM + ONE - 2H2O (PO8), and PM + 2ONE - H2O (PO9)。主な付加体 (PO1, PO7, PO8) の構造を、MS/MS解析により同定した。 2. PM と HNE反応液(37 oC、5 d)の LC/ESI-MS 解析により、2種付加体の生成を、以下の様に明らかにした:PM + HNE (PH1) and PM + HNE - 2H2O (PH2)。また経時変化を観測したところ、PH1 の急激な増加 (0-24 h) とその後の減少 (1-7 d)、更に PH2 の緩やかな増加(max. 5 d)により、 PH1 から PH2への脱水反応が示唆された。 3. LC/ESI-MS および MS/MS 解析により、PO7 と PH2 は同一のLC および MS挙動である事を確認した。単離精製した PH2 (PO7) をNMR 解析に付したところ、ピロール環を有する新規PM付加体がONEおよびHNE両者から生成される事を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ONEおよび HNEとPMの反応液から、各々9種、2種の生成物を確認し、これらの構造を明らかにする事が出来た。更にLC-MS および NMR 解析により、PO7 と PH2 は新規かつ同一の付加体である事も明らかにした。今回同定したPM-ONEおよびPM-HNE付加体を用い、今後ONEおよびHNE由来のタンパク質修飾のPMにおける阻害効果を検討予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1. ONEおよび HNE由来のヒト血清アルブミン (HSA)への修飾を検討する。 2. PM存在下での HSA と ONE/HNE の反応液中の主な PM-ONE/HNE 付加体の定量を行う。 3. 主なPM-ONE/HNE 付加体の定量により、PMのHSA修飾阻害効果を検討する。
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Research Products
(11 results)