2016 Fiscal Year Research-status Report
「健康サポート薬局」における簡便で有効な健康支援プログラムの開発と効果の検証
Project/Area Number |
16K08434
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
岡田 浩 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (10533838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長(予防医学) (40335443)
恩田 光子 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (60301842)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | 薬局 / 健康支援 / 慢性疾患管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果と具体的内容:先進諸国の薬局で実施されている、疾病予防や慢性疾患などに対する新たなサービス「健康サポート」について、国内では薬剤師を対象とした質問紙による意識調査を実施した。また、海外での先行研究についての文献調査と海外の研究者との研究実施のための打ち合わせを行った。 具体的には、薬局での「健康サポート」について先進的な研究を行っているカナダとオーストラリアの研究者と面談し、来年度以降に日本国内で実施予定のパイロットスタディについて打ち合わせを行った。カナダ、アルバータ州で本年実施予定の糖尿病患者への支援研究について情報交換を行い、共通するプロトコールによる介入研究実施について検討した。オーストラリアとは、薬剤師業務の品質評価について、日本でも実施可能な方法について意見交換を行った。 意義、重要性:社会の高齢化に伴う医療資源の不足は、先進諸国共通の課題であり、特に高齢化が世界で最も早く進む日本においては喫緊の課題となっている。イギリスやカナダ・オーストラリアなどの英連邦諸国では、薬局を活用した疾病予防や慢性疾患管理に取り組むことで医療資源不足を補い、医療サービスの低下を防ぐ試みに取り組んでいる。これらの国々では、10年ほど前から研究結果のエビデンスに基づいて政策を実施されているが、日本国内でも実施可能な方法や薬剤師への研修について先行する諸国の事例を参考に、日本の薬局でも実施可能な「健康サポート」の方法について支援方法と教育プログラム開発を行う。さらに来年度以降になるが、小規模なパイロットスタディを実施し、支援方法・教育プログラムの有効性を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度後半に繰り上がりにより研究獲得が決まったため、今期の実際の研究期間が数か月に留まり、海外文献調査と一部の海外調査(カナダ、アルバータ州)は実施できたものの、それ以外の国については調整できなかった。海外での調査については、次年度にも引き続き実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には、以下の3つの研究課題を実施する。1.海外薬局について文献・現地調査の実施 2.薬局で「健康サポート」を実施するための配布資料などの資材作成と薬剤師を対象とした教育プログラムの開発 3.パイロットスタディのプロトコール作成(平成30年度実施予定)
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Causes of Carryover |
本研究は3年間で実施され、本年度はその2年目にあたる。前年度の国内外での調査結果については、学会発表を予定している。また、平成30年度に実施を予定しているパイロット介入研究実施のための資材と教育プログラムの開発を行うための費用を算定する予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
薬局で「健康サポート」を行うための教育資材と教育プログラムの開発を行うために必要となる費用(資材費、会議費用、交通費)を算定する予定である。また、学会発表や打ち合わせを予定しておりそれに伴う費用も算定する。
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