2018 Fiscal Year Annual Research Report
Morphofunctional analyses of membrane skeletal proteins using MPP family gene mutant mice
Project/Area Number |
16K08463
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
寺田 信生 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60293461)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 膜骨格 / プロテイン4.1 / 接着分子 / 末梢神経 / 髄鞘 / ミエリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究によって、末梢神経系シュワン細胞に独自に見出した4.1G-MPP6-Src-CADM6膜骨格蛋白複合体の機能について、作製した4.1GとMPP6遺伝子欠損マウスを用いて解析することを目的とした。 これらのタンパクが末梢神経髄鞘の特殊化した構造であるシュミット・ランターマン切痕SLIに局在するために、まずSLIの形態学的特徴とそのメカニカルな変化に着目し、末梢神経伸縮時に“コイルばね”として緩衝機能をもつ役割を、組織を瞬時に凍結できる生体内凍結技法を用いて明らかにした。またシュワン細胞に見出したMPP6について、腸管上皮細胞での局在と結合蛋白も見出し発表した。 これらで得られた末梢神経系における複合体蛋白の解析に基づいて、4.1G欠損マウスを加齢と過運動を考慮しながら電子顕微鏡も利用した形態と電気刺激による生理学的機能を検討したところ、ヒトの神経疾患であるシャルコー・マリー・トウース病に類似した形態と機能の変化が起こることを明らかにし、国際誌に発表した。 さらにゲノム編集を用いて、独自にMPP6遺伝子改変マウスも作製し、MPP6が蛋白レベルで消失することも確認した後、その末梢神経髄鞘が形態変化を起こすことを、国際誌に発表した。 以上のように未知の末梢神経髄鞘の構成タンパクを明らかにしたことにより、その機能はもとより、今後引き続きこれらの破綻による新たなヒト神経疾患の病態解明につなげられることに貢献できると考えている。
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Research Products
(8 results)