2019 Fiscal Year Annual Research Report
Allogeneic T-cells are phagocytosed by XCR1+DCs and induce donor antibody production.
Project/Area Number |
16K08474
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
北沢 祐介 獨協医科大学, 医学部, 助教 (00467581)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アロ抗体産生応答 / ワクチンベクター / 免疫組織染色 / XCR1 / FITC |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、当初申請していた研究期間内において研究成果を論文投稿し国際社会へ発信することができなかった。そのため研究期間の延長を申請し免疫系の評価(インパクトファクター)の高い国際雑誌に投稿した。その後、半年間の査読審査期間を経て延長期間にあたる5月に受理されオープンアクセスに至った。論文掲載後において、研究代表者は投稿雑誌編集部から投稿論文が国際コミュニティからの関心度(閲覧数)が高いことの報告を受け、本研究内容の重要性を強く感じさせられた。 研究代表者は前年度の報告においてFITC(fluorescein isothiocyanate)をハプテン抗原として結合させたアロT細胞を宿主に移入し、宿主の脾臓のみならずリンパ節においてもアロ抗体産生応答を誘導し、宿主の血中にハプテン抗原ができることを立証した。またF1 hybrid resistance モデルを用い、アロ抗体産生応答のきっかけとなるアロT細胞の宿主DC(Dendritic cell)の貪食作用にNK細胞が必要であることも突き止めた。その後、査読期間中に追加実験を本年度まで行い、アロ抗体産生を誘導する抗原提示細胞がXCR1を発現するOX62陽性のDCであることを免疫多重染色法を用いたFCM(フローサイトメトリー)による定量解析および組織切片における形態学的解析により確信した結果を得ることができた。 最終的に、研究代表者はハプテン抗原を標識したドナーT細胞を投与することで抗ハプテン抗体産生細胞誘導することを立証し、ドナーT細胞がワクチンベクターとして使用できる可能性を導いた。そして、その内容は国際論文投稿という形で国際社会に発信するといった最終目標を達成した。今後は、本研究が臨床応用としてのワクチン開発の一歩となるように遂行していきたい。
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