2017 Fiscal Year Research-status Report
多機能メタロプロテアーゼによる概日リズム制御機構の解明
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16K08536
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
平岡 義範 神戸学院大学, 薬学部, 助教 (60397552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 典昭 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (20252455)
西 英一郎 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30362528)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 時計遺伝子 / 転写制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はメタロプロテアーゼNRDcが細胞局在に依存した多機能性(細胞表面:シェディング調節、核:転写調節)を有することを明らかにしてきた。今回、核におけるNRDcの転写制御機能をより詳細に検討するため、作製した抗NRDc抗体を用いて肝臓のクロマチン免疫沈降シーケンス(ChIP-Seq)解析、および、網羅的な結合モチーフ解析を行ったところ、時計遺伝子の転写制御に重要なE-boxが上位に検出され、数多くの時計遺伝子の転写開始点付近にNRDcの結合ピークが認められた。以上の結果から、NRDcは概日リズム制御に関わっている可能性が示唆された。 上述したように、NRDcは時計遺伝子の転写開始点付近、おそらくはE-boxに結合することが示唆されている。そこで、NRDcが時計遺伝子上流のE-boxに存在するのか、ChIP-PCRで検討したところ、いくつかの時計遺伝子上流のE-boxにNRDcが存在することが分かった。次に、NRDcがE-boxで時計タンパク質と複合体を形成しているのではないかと考え、細胞強発現系の免疫沈降実験(IP)を行った。具体的には、293T/17細胞にNRDcと時計タンパク質(CLOCK、BMAL1、PER2、CRY1など)を強発現させ、IPにより複合体形成を検討したところ、いくつかの時計タンパク質と複合体を形成することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までのところ、おおむね予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、NRDcによる時計遺伝子の転写制御をレポーターアッセイなどで検討し、NRDcによる概日リズム制御機構の全容解明を目指す。
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