2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of artificial ligands technology for peptide hormone receptors with functional mutations
Project/Area Number |
16K08544
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
酒井 克也 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (10523318)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 受容体 / 環状ペプチド / リガンド |
Outline of Annual Research Achievements |
インスリンに代表されるタンパク質・ペプチドホルモンは、代謝や内分泌を制御する重要な生理活性物質であり、これらに対する受容体の機能喪失型変異は重篤な代謝・内分泌異常症の原因となる。本研究では、機能喪失型変異インスリン受容体(IR)を人為的に活性化する人工環状ペプチドの取得を目的とした。加えて、人工アゴニスト環状ペプチド技術の確立のために、すでに取得しているMET受容体アゴニスト環状ペプチドをモデルとして環状ペプチドの性状に関する基盤研究を目的とした。 人工環状ペプチドの取得のために組換えIRタンパク質の精製を試み、細胞外領域とFcの融合タンパク質もしくは全長IRタンパク質として活性を保ったままでの生成が困難であることが分かり、現在、ナノディスクによる可溶化IRの精製を試行している。アッセイ系として、CHO細胞にヒトIRや様々な細胞外領域変異ヒトIRを安定発現させることでヒトインスリンに応答したヒトIRのリン酸化をウエスタンブロット法で検出できた。またIRのキナーゼ活性を評価できるin vitro kinase assayを確立した。 METペプチドの性状解析から、人工的な環状ペプチドアゴニストが、本来のタンパク質リガンドとほとんど同じ活性を持ち得ることが立証された。加えて、不完全アゴニストとして働く人工環状ペプチドを用いることで、本来のリガンドと異なる選択的な細胞応答性を誘導できることが示唆された。 HGF阻害環状ペプチドの性状解析から、ユニークな環状ペプチドータンパク質の結合様式が明らかになり、環状ペプチドを利用することで標的タンパク質のユニークな立体構造や新規の標的部位の同定につながることが立証された。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Macrocyclic peptide-based inhibition and imaging of hepatocyte growth factor2019
Author(s)
Katsuya Sakai, Toby Passioura, Hiroki Sato, Kenichiro Ito, Hiroki Furuhashi, Masataka Umitsu, Junichi Takagi, Yukinari Kato, Hidefumi Mukai, Shota Warashina, Maki Zouda, Yasuyoshi Watanabe, Seiji Yano, Mikihiro Shibata, Hiroaki Suga, and Kunio Matsumoto
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Journal Title
Nature Chemical Biology
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
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