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2017 Fiscal Year Research-status Report

モデルマウスによるUCP1発現細胞の非侵襲的イメージング解析

Research Project

Project/Area Number 16K08610
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

福田 綾  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50436276)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 健  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80500610)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
KeywordsUcp1 / iRFP / 蛍光イメージング / 褐色脂肪組織 / ベージュ脂肪組織
Outline of Annual Research Achievements

UCP1(uncoupling protein1)は褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞のミトコンドリアに多く発現し、熱産生によるエネルギー消費機能を有する。このため、UCP1発現脂肪細胞の増加は肥満の軽減に繋がる可能性があり、多くの注目を集めている。しかし、生体でのUCP1発現脂肪細胞の増減を非侵襲的に検出できる動物モデルがこれまでなく、同一個体における継続的な解析が困難であった。当研究では、CRISPR/Cas9システムを用いて、Ucp1遺伝子座に蛍光タンパク質をコードする遺伝子を挿入し、UCP1発現脂肪細胞を蛍光シグナルによって非侵襲的に検出できるマウスを作製した。以前に報告したように、Ucp1遺伝子に対する複数のガイドRNAを設計し、最も効率の良いgRNAを選択した。また、そのgRNAを用いて in vitroで褐色脂肪前駆細胞への薬剤耐性遺伝子ノックインを試みたところ、目的のノックイン細胞を得ることができた。この結果から、当研究で構築したCas9/gRNA発現ベクターおよびドナーベクターが目的のゲノム編集において機能したことが示された。次に、このCas9/gRNA発現ベクターおよび蛍光タンパク質遺伝子を含むドナーベクターをマウス受精卵に導入し、Ucp1遺伝子座への蛍光タンパク質遺伝子のノックインを試みた。得られたマウスのゲノムPCRの結果、複数のマウスにおいてUcp1遺伝子座への蛍光タンパク質遺伝子のノックインが検出され、さらに次世代にも引き継がれたことを確認した。IVIS (In Vivo Imaging System) を用いて得られたマウスの褐色脂肪組織を観察したところ、強い蛍光シグナルを検出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概ね計画通りに進行していると思われるため。

Strategy for Future Research Activity

得られたUcp1イメージングマウスと野生型マウスの交配を重ね、ノックイン領域以外のゲノム背景をできるだけ野生型に近いものにする。また、Ucp1ヘテロノックインマウスを用いて褐色脂肪組織やベージュ脂肪組織の誘導解析を行う。まず、ベージュ脂肪細胞を誘導することが知られているアドレナリンβ3受容体アゴニストCL316,423や、PPARγアゴニストのロシグリタゾンなどを用いて、鼠径部の白色脂肪組織内でのベージュ脂肪細胞の誘導を蛍光シグナルによって検出できるかどうか調べる。また、マウスの脂肪組織を取り出し、HE染色で組織切片像の変化を観察すると共に、UCP1 mRNA およびタンパク質量の変化についても確認する。さらに、Ucp1イメージングマウスの脂肪組織から脂肪前駆細胞を含む SVF (stroma vascular fraction) を採取し、in vitroでの培養および分化系を確立する。特に、褐色脂肪組織やベージュ脂肪組織由来のSVFを in vitro で脂肪細胞へ分化させた後、UCP1の誘導とともに蛍光タンパク質の発現誘導が見られるかどうかを確認する。UCP1イメージングマウス由来SVFによるin vitroでの脂肪細胞分化系ができればUCP1発現脂肪細胞の分化促進あるいは分化抑制効果をもつ薬剤のスクリーニングに有用である。

Causes of Carryover

マウスの作製が予定より少し遅れ、飼育費、飼料代などとして計上していた予算を全て使用しなかったため。来年度はマウスの頭数も増えるため、この予算を飼育費や関連消耗品などに使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Presentation] UCP1発現脂肪細胞の非侵襲イメージング法の作製2017

    • Author(s)
      本多志帆、福田綾、水野聖哉、杉山文博、岡松優子、斉藤昌之、林洋平、西村健、久武幸司
    • Organizer
      第40回日本分子生物学会年会
  • [Remarks] 筑波大学遺伝子制御学研究室HP

    • URL

      http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/biochem/gene/research3.html

  • [Patent(Industrial Property Rights)] 遺伝子改変非ヒト動物及びその使用2017

    • Inventor(s)
      久武幸司、福田綾、本多志帆
    • Industrial Property Rights Holder
      久武幸司、福田綾、本多志帆
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      17-055

URL: 

Published: 2018-12-17  

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