2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the pancreatic beta cell maturation using Mafa-knockout MIN6 cells.
Project/Area Number |
16K08622
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮崎 早月 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60452439)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 転写因子 / インスリン分泌 / 膵ベータ細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病の病因を解明するためには、膵ベータ細胞の持つインスリン分泌制御メカニズムをより深く解析する必要がある。本研究では、膵ベータ細胞の発生や成熟、インスリン分泌能、糖尿病の発症や進行に深く関わる転写因子Mafaを膵ベータ細胞特異的に欠損させ、この遺伝子がベータ細胞の分化成熟の過程や機能維持においてどのような役割を果たしているかを詳細に検討することを目的としている。 これまでに樹立したMafaノックアウトベータ細胞株(MIN6-Mafa-KO細胞)に対し、Mafaを発現するアデノウイルスベクターやレンチウイルスベクターを感染させ、短期Mafa-rescueベータ細胞と長期Mafa-rescueベータ細胞を作製した。そして、短期Mafa-rescueベータ細胞と長期Mafa-rescueベータ細胞、各々についてMafa強制発現による遺伝子発現の変化をDNAマイクロアレイをもちいて解析した。さらに、新規に作成した成熟ベータ細胞株MIN6-CB4のRNAシーケンスのデータやMafaに対するChIPシーケンスのデータももちいて総合的に解析を行った。短期Mafa-rescueベータ細胞と長期Mafa-rescueベータ細胞の2群において共通に発現の変動している遺伝子群の中で、特に顕著に発現の増加している遺伝子で、かつMIN6-CB4における発現も高く、プロモーター近傍にMafAの結合領域のある遺伝子を選択した。その中から、インスリン分泌制御に関わる可能性のある遺伝子を絞り込んだ。そして、それらの発現ユニットを作成し、レンチウイルスベクターに組み込み、MIN6-Mafa-KO細胞に導入し、グルコース応答性インスリン分泌など、ベータ細胞機能がどの程度改善するかを詳細に検討した。
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