2019 Fiscal Year Annual Research Report
Detection of neutrophil extfacellular traps (NETs) in pathological specimens and elucidation of the NETs related diseases
Project/Area Number |
16K08699
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
塩竈 和也 藤田医科大学, 医療科学部, 講師 (10387699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾之内 高慶 藤田医科大学, 共同利用研究設備サポートセンター, 講師 (20632954)
堤 寛 藤田医科大学, 医学部, 教授 (80138643) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 好中球細胞外トラップ / NETosis / 走査型電顕 / 免疫電顕 / CLEM |
Outline of Annual Research Achievements |
組織標本および細胞診標本におけるNETsの組織化学的検出法はすでに確立済みである。本年度は集大成として、病理標本におけるNETsの超微構造解析について検討を加えた。NETsならびにフィブリンがそれぞれ陽性を示す部位を複数ヶ所選出し、走査型電子顕微鏡による観察を試みた。NETs線維は98±13 nm、フィブリンは466±98 nmを示し、両者に有意差が認められた。さらに、NETsが明瞭に確認された組織標本および細胞診標本を選出して、NETsマーカーを用いた免疫電顕を施行した。解析の結果、NETs線維には好中球細胞質成分であるlactoferrinが顆粒状に付着していることを見出した。フィブリンにおける免疫電顕では、NETsよりも数倍太い線維にびまん性に陽性を示し、NETsおよびフィブリンの両者のサイズ感や構造の違いを鑑別することができた。同一部位を共焦点レーザー顕微鏡と走査型電子顕微鏡の両方で観察する方法である光-電子相関顕微鏡(Correlative light and electron microscopy: CLEM)法を用いてさらなる解析を加えた。免疫電顕と同様に、lactoferrinは顆粒状に陽性、フィブリンは線維状に陽性を示し、顆粒や線維状構造物の立体構築までとらえることができた。細胞診標本でも同様に、myeloperoxidase、neutrophil elastase、lactoferrinなどの好中球の細胞質内顆粒は顆粒状に線維に付着し、線維状に変化した核成分を捕らえるcitrullinated histone H3は線維状に陽性を示す像が確認された。
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Research Products
(2 results)