2019 Fiscal Year Annual Research Report
The relationship between the tumor immunity, autophagy and the iron metabolism
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16K08700
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
竹下 篤 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30298765)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | リンパ球浸潤癌 / 背景肝 / 微小環境 / 被膜形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、肝細胞癌を、リンパ球浸潤のみられない(極めて少ない)通常の肝細胞癌(common HCC; cHCC)と、一部に高度のリンパ球浸潤がみられる肝細胞癌(partially lymphocyte infiltrating HCC; pLHCC)の2群に分け、それぞれについて、「原発性肝癌取り扱い規約第7版」に則り、組織学的に比較検討することが目的であった。2012~2016年の5年間の当院における原発性肝癌切除例について、2018年度に組織学的に検討を行った。fc(被膜形成)に関しては、全周性に被膜あり、不完全な被膜あり、被膜なしの3群に分けて検討した。組織学的項目のうち唯一有意差を認めたのはfc(被膜形成)因子で、cHCCで被膜形成が多かった(p=0.03)。細胞質内封入体や淡明細胞、脂肪化はpLHCCに多かったが現在のところ有意差はない。また、一つの腫瘍内で、被膜のある部分とない部分が明瞭に区別できるものがみられたため、これらは個別に検討を進める予定である。研究当初は、pLHCCの背景肝は非B非Cに多いと思われたが、症例数の蓄積により、背景肝の有意差はなくなった。しかし近年、非B非Cで、かつ背景肝が組織学的にも正常の肝細胞癌が増加するに従い、組織学的に古典的でない肝細胞癌が増加している印象があり、今後も検討を続けていく必要があると考える。 最終年度に行う予定であった、免疫染色による炎症細胞の検討は、indica labo社「HALO highplex FL」を購入し、正常扁桃組織における染色法と検討法を確立した(大阪医科大学雑誌掲載予定)。当初の目的であった肝細胞癌における検討は、研究期間内には検討できなかったが、引き続き検討を行う予定である。
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[Presentation] 非小細胞性肺癌に対するPembrolizumab導入後より肝障害をきたし、経皮的肝生検にて免疫関連有害事象と診断した一例2020
Author(s)
山本 真大, 横濱 桂介, 松井 將太, 岡本 紀夫, 安岡 秀高, 西川 知宏, 中村 憲, 大濱 日出子, 土本 雄亮, 朝井 章, 福西 新弥, 津田 泰宏, 竹下 篤, 樋口 和秀
Organizer
第112回 日本消化器病学会近畿支部例会
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[Presentation] EBV/GRZ療法にて著明な血小板減少を伴った高齢C型肝硬変患者の1例2019
Author(s)
小川 将司, 土本 雄亮, 岡本 紀夫, 松井 將太, 安岡 秀高, 西川 知宏, 中村 憲, 横濱 佳介, 大濱 日出子, 朝井 章, 福西 新弥, 竹下 篤, 津田 泰宏, 樋口 和秀
Organizer
第43回 日本肝臓学会西部会