2016 Fiscal Year Research-status Report
マラリア原虫雌性ガメトサイト特異的な転写因子の研究
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16K08758
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金子 伊澄 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20515720)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マラリア原虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
AP2-F欠損原虫を用いたマイクロアレイ解析を行った。AP2-F欠損原虫および野生型原虫をin vitroで16時間同調培養を行いシゾントを精製し、得られたシゾントをラットにi.v.し、26時間後の雌雄成熟ガメトサイトに同調した原虫からRNAを抽出した。RNAは各原虫で4サンプルずつ抽出し、マイクロアレイ解析により遺伝子発現を比較した。AP2-FのChIP-seq法を行い全標的遺伝子および結合配列を同定した。ChIP-seqは、sulfadiazine処理を行いasexual stageの原虫を除去し、感染血液中のガメトサイトを濃縮した原虫を用いた。解析で得られた配列をゲノム上にマッピングしてピークを産出し標的遺伝子を同定した。さらにピーク周辺のDNA配列の解析によりAP2-Fのcis配列の予測を行った。マイクロアレイ解析結果とChIP-seq結果と比較することで、AP2-F欠損により発現量が変化する遺伝子の上流域にAP2-Fが結合していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたマイクロアレイ解析及びChIP-seqを行いおおむね当初の計画通り進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
同定した結合配列のcis-acting elementとしての機能をEMSA (electrophoresis mobility shift assay) およびプロモーターアッセイにより証明する。また標的遺伝子について、遺伝子欠損原虫を作製し表現型解析を行うことで雌性ガメトサイト成熟に果たす機能を解明する。
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Causes of Carryover |
途中から育休に入ったため予定していた学会に不参加となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
育休が明け次第学会参加旅費に使用する。
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Research Products
(2 results)