2018 Fiscal Year Research-status Report
重篤な身体疾患に罹患した高齢者における、病状悪化に備えた事前意思決定に関する研究
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16K08878
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
奥山 徹 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80349349)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 意思決定支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、病状悪化時に備えた事前意思決定に関する高齢者の意向について明らかにするとともに、我が国の高齢者の意向や我が国の医療システムに即した 事前意思決定支援プログラムを開発することを目的とした。 対象は、治癒不能の進行がんに罹患しており、第一選択の静注化学療法を受療して有効ではないと判断された患者とした。研究デザインは縦断的観察研究であ り、ベースライン、及びその3ヵ月後に評価を行うこととし、各調査時点において、事前意思決定に関する質問票を実施した。質問内容としては、現在受けてい る抗がん剤治療の目的の理解、現在の健康状態に関する理解、今後の療養について主治医と話し合ったことがある内容、今後の治療方針についてどの程度積極的 に関わりたいか、「病状が進んだ時にどのように過ごすか」と言うことについて、事前に話し合いたいか、病状が進んだ時にどのような療養を希望するか、など を含むものとした。 平成28年度には、事前意思決定に関する質問票開発を行うとともに、多施設共同研究として実施するための研究組織を構成した。また研究計画を確定し、倫理審査委員会での承認を得た。また名古屋市立大学で実地調査を開始した。 平成29年度には、九州がんセンター、愛知県がんセンター中央病院においても実地調査を開始し、これまで96名から初回調査に関する有効回答を得た。 平成31年度からは近畿中央呼吸器センターでも調査を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本報告書記載時点において96名から初回調査に関する有効回答を得ているが、予定よりは症例集積が進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度からは新たに近畿中央呼吸器センターでも調査を開始することで症例集積を進める。
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Causes of Carryover |
予定より症例集積数が少なく、それに伴いデータ整理等の人件費や謝品に費用がかからず 繰越すこととなった。新たな協力者を外部施設に得ることができたことにより症例集積を進める。
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