2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on effective drug safety information based on investigation of boxed warning
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16K08882
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
嶋澤 るみ子 東海大学, 医学部, 教授 (00411083)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 添付文書 / 自然言語処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療職への書面による医薬品情報提供方法として、日本の添付文書に相当する医薬品情報提供文書が各国に存在し、記載形式、内容は規制当局により管理されている。添付文書警告欄の検証の重要な研究手法となる自然言語解析の手法を開発するために、英国の添付文書にあたるSummaries of product characteristics(SmPC) のうち抗生物質のジェネリック医薬品間での記載の同一性を自然言語解析により分析する方法を確立した。本来同一医薬品(有効成分)のジェネリック医薬品のSmPCにおいて安全性に関わる情報は、先発医薬品およびジェネリック医薬品間で共通して提供されなければならない。しかし実際のSmPCにおいては、情報に違いが存在している。 これらの違いを(1)完全一致、(2)同一(形式などは異なるが内容は一致)、(3)類似(臨床的に重要ではない部分での違いがある)、(4)情報削除(先発医薬品の情報から臨床的に重要なものが削除されている)、(5)情報追加(先発医薬品の情報に臨床的に重要なものが追加されている)の5つに分類し、これが自然言語処理により算出できる類似度で判別可能か検討した。類似度のカットオフ値を設定するためにROC曲線を描き、AUCが0.903と求めることができた。類似度のカットオフ値は0.761であり、感度81%、特異度86%であった。 一方、類似度のカットオフ値を0.860とすれば感度61%、特異度100%で情報の同一性を検出できることが分かった。自然言語処理を添付文書解析の手法として使用できることが証明できた。現在対応出来る言語は英語のみなので、今後日本語まで対応できるようにしていく予定である。
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